タミヤラッカー塗料シリーズ、気になっている方は多いのではないでしょうか?
今回は個人的に待ちに待ったタミヤのラッカー塗料シリーズ第3弾からLP-38「フラットアルミ」をレビューしたいと思います。
この塗料のポテンシャル…ハンパじゃないぜ!
タミヤのフラットアルミ
名前の通りフラット(つや消し)なアルミ色です。
タミヤのカーモデルやバイク模型では指定されないことはないくらい使用頻度の高い塗料です。
が、この色にぴったりのラッカー塗料がなく、この色が指定されるたびに多くのモデラーが悩み、苦しみ、そして散っていった。(ホントか?)
似た色を作ろうと思って単純にラッカーのシルバーにフラットベースを混ぜてみてもどうにもうまく再現できません。
なんというか粒子感も色味もラッカーの調色では再現できないんですよ。
仕方ないのでこれまでフラットアルミの指定箇所は白下地にガイアのシルバーを塗ってからつや消しトップコートをするか、小面積ならエナメル塗料のフラットアルミを筆塗りしていました。
僕はずーっとラッカーでタミヤのフラットアルミの質感は再現できないと思っていたのですが、この度発売されてしまいましたよラッカーのフラットアルミが…
フラットアルミのインプレッション
買ってみたからには塗ってみないと始まりません。
蓋を開けます
折角なのでエナメルメタリックと比較。
開けた瞬間に「これはイケるかも!」と思いました。
塗料の粒子が非常に細かいのです。
タミヤのエナメルメタリックは粒子が小さくそれが生み出す自然な光沢感が大変素晴らしいのですが、このラッカーのフラットアルミもかなり粒子が細かいです。
個人的に粒子の細かいラッカー塗料だと思っているクレオスのスーパーメタリックシリーズと遜色ないレベルです。
塗料の色味もラッカーとエナメルで全く同じといって良いレベルです。
攪拌(かくはん)してみます
調色スティックで混ぜてみましたが、ここでもびっくりなのは混ぜているときの見た目もエナメル塗料版と同じような見た目だったことです。
これ、タミヤさん相当こだわって作ってるんじゃないのかなぁと思います。(タミヤの塗料はクレオスやガイアが委託している製造会社と違うところみたいですね)
塗料自体はフラットベースが入っているためか固めなのでよく混ぜたほうが良いですね。
テストピースの用意
テストピースはわたくし謹製の適当に切ったタミヤのプラ板1mmです(笑)
これにまずグレーサフを吹き付け透け防止をしてから4色の下地に塗り分けました。
- 左上:ガイア Exホワイト
- 右上:ガイア サーフェイサーエヴォ ホワイト
- 左下:ガイア Exブラック
- 右下:ガイア サーフェイサーエヴォブラック
拡大した図。
ゴミが噛みまくっているのは気にしないで…
LP-38 フラットアルミを塗装
塗装条件ですがクレオスの0.5㎜エアブラシをレギュレーター圧力設定0.04MPaで希釈は4倍程度(シャバシャバ)、シンナーはガイアのプロユースシンナーで塗りました。
プロユースシンナーは塗膜が強く乾燥が速いので、僕は何を作るにもこのシンナーしか使いません。
メタリック塗料の塗装のコツについて解説している記事を書きました。塗装に悩んでいる方はぜひ読んで。
さてさて…塗ってみましょう。
おお…塗ってるそばから感動。
塗ってすぐにさっとつや消しに乾いていき、乾燥した姿はまさにエナメルのフラットアルミと同じ!
塗り終えました。あまり下地は関係ないように見えますが…
少し照明を変えると変化が分かりやすいです。
仕上がりの色の濃さは濃い順に
Exブラック(左下)→黒サフ下地(右下)→Exホワイト下地(左上)→白サフ下地(右上)
となっています。
特に白サフ下地で塗った色はアルミらしいツヤのなさと明るい色味で、バイクやクルマのエンジンブロックやサイレンサーにぴったりです。
驚きのなめらかさ
乾燥してから表面を撫でてみましたが、さらっとした触り心地が素晴らしいです。
僕が良く使うExシルバーにフラットコートをしてもこうはなりません。(もっとザラつくし色味も異なる)
これは良いですね。
ラッカーでフラットアルミが塗れると後から汚しも安心してできるし本当にいい塗料です。
ラッカーになったおかげで作業の幅が広がりました
総評:タミヤのラッカーは模型に革命を起こす!
これホントいいですよ!最高です!
エナメルで愛用していた完璧なフラットアルミがラッカーで再現されています。
カーモデルのエンジンブロックの他、エアモデルのボディからガンプラのバーニアやフレームまで、使用箇所は幅広いんじゃないでしょうか?
僕のプラモデルに革命が起きる一品です~!
タミヤさんありがとう!!
比較したエナメルフラットアルミも大変オススメです
エナメルのフラットアルミも僕のイチオシ塗料です!
ラッカーのメタリック塗料は基本的にムラが出やすく筆塗りしにくいですが、エナメルのフラットアルミは驚異的な粒子の細かさと独特なつや消し具合から筆ムラが目立たずとても美しい塗装が可能です。
比較から分かるように今回レビューしたラッカー版フラットアルミと色味が全く同じなので、ラッカー塗装のタッチアップやマスキングが面倒な部分を筆塗で攻略したりするなど用途は幅広いはずですよ!