前回の投稿でエンジンが組み上がりました。
今回はそのエンジンを搭載するモノコックシャーシを製作します。
モノコックの仮組
まだまだ先になりますが、この段階でサイドシルなどを一度仮組します。
これは精度の確認ではなく、今後隠れる場所の確認です。
なぜならカレラGTのモノコックはフルカーボン。本当にしっかりやり込むならカーボン模様の再現は避けられません。
この段階で見えなくなる場所を把握しておけば製作の時間短縮やデカールの節約に繋がります。
エンジンを搭載するバスタブ部分もほとんど見えなくなるので今回はバスタブ~バルクヘッド面のカーボン模様は再現しないことにしました。
こちらはモノコックのアッパー側のフレーム。実車はここもフルカーボン…
ちょっとヤスリをかけてみましたが結構ヒケやひずみがあります。
カーボンデカールを貼ったり光沢塗装で仕上げる場合、平滑な表面は必須ですのでしっかりヤスリ掛けしておきます。
ウェーブ ヤスリスティック SOFT2を使って地道に面出ししました。
モノコックの塗装
カーボンを再現する前に下塗りします。
- ガイア サーフェイサー ブラック EVO + Exクリアーでトップコート
ヤスリで整面してあるので黒サフで小傷を埋めつつ、カーボンデカールを貼る下地作りのためにExクリアーで光沢仕上げにしておきます。Exクリアーがない場合は光沢ブラックでもOK。
傷も埋まってしっとりしました。
コクピット周りもしっかり黒サフで塗装しておきます。
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カーボンデカール貼り
ネットを使ってカーボンの網目を再現する塗装方法もありますが、今回は形状が複雑なため全面カーボンデカール貼りで仕上げます!!
カーボンデカールはタミヤ製一択
色々なメーカーからカーボンデカールが発売されていますが、個人的なオススメはタミヤのもの一択。
高品質なカルトグラフ製で貼りやすさ、デカールの強さ、ソフターへの耐性が高い上、お求めやすい価格に入手性まで高いと欠点なし。
綾織り、平織りがそれぞれ細目と極細目の計4種類用意されおり、スケールモデルのカーボン再現はほぼこれだけで出来ますのでスケールモデラー必携のアイテムです。
今回はそんなタミヤデカールから上記の綾織り、平織りの極細をチョイス。タミヤの公式では1/12には細目をオススメしていますが、実車のカーボンパターンを見ると1/12でも極細くらいがちょうどいいです。
模型的な見栄えを考慮して細目でしっかり網目を見せるなんて作戦も良いですね!
デカールを貼っていきます
地獄が始まるぞッ!!
まずはカーボンの網目の向きを合わせてデカールを貼りたい部分より大きめにカットします。
上記のサイドシルのように後端に向かってすぼまっていくような部分はまっすぐデカールを切り出しても上手く貼れません。
カット前にマスキングテープやコピー用紙などを貼りたい面に当ててシャーペンで当たりをとり、それをテンプレートにしてデカールを切り出すとぴったり貼れるデカールを切り出せますよ。
さっそくですが貼れました。
タミヤのカーボンデカールは適度なコシがあるのに曲面追従性が高いのでご覧のようにキレイに貼れます。
デカールを貼る面に水をたっぷり塗ってからデカールを置き位置を決めた後、デカールの中心から外に向かって水を押し出します。
位置が決まればMr.マークソフターではみ出たデカールのフチを丸めて馴染ませます。
複雑な面のデカール貼り
複雑な面のデカール貼りは少し詳しく解説します。シート横の内Rを貼ってみますね。
まずはデカールを切り出して仮合わせします。
他の面からカーボンの織り目が続く場合は織り目が繋がるように位置決めしましょう。
先ほども書きましたがデカールはケチらず大きく切り出すのがコツ。あまり小さいと織り目を揃える時に寸足らずになったりして余計に無駄にしますw
位置決めしたら平筆を使って水を抜きます。
このとき筆の先でデカールを押し付けてあげるとデカールが仮止めできますので、位置が決まったら内から外に平筆でデカール表面をなでながらゆっくりと水を抜いていきます。
こうすることでデカールがズレずに密着させられますよ!
デカールの水抜きには平筆が断然オススメ!指や綿棒でなじませるとデカールがくっついて剥がれる恐れがありますが、平筆ならデカールがくっつきませんしシワもできにくいです!一度試してみてください。
馴染ませたら余計な部分をカットするため、エッジの部分(上記写真の黄色いライン)にナイフを入れます。
デカールの境目はエッジ面に集めるのがコツ。境目やデカールの段差が目立ちません
ナイフを入れたらピンセットで引っ張って切り離します。
ナイフは必ず新品の刃を使いましょう!刃が傷んでいるとデカールのカット面がボロボロになります
カットしたらカット面にマークソフターを塗ります。ドボドボ塗るとふやけてしまうので少量塗布するのがミソ。
ソフターを塗ったら再度平筆で境目を馴染ませます。あら不思議段差が消えてなくなってしまいました。
ソフターにはデカールを伸ばす(溶かす)効果があるので小さな段差くらいならソフターを塗って潰せば平らに馴染んでくれるのです。
というワケでキレイに馴染んでくれました。
パワーウィンドウのスイッチパネルもバッチリカーボン化。平筆とソフターを使えばかなり複雑な曲面にも馴染ませられます。
シート周りやセンタートンネルにもカーボンデカールを貼り込みました。フロアマットやシート裏はカーボン地ではなく生地なのでデカールは貼っていません。
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アッパーのカーボン貼り
この複雑な形状のアッパーフレームもフルカーボンなんだぜ!
ここは実車写真を見てタミヤの平織りをチョイスしましたが、後から実車のアップをよ~く見ると綾織りが正解でした。ちくしょー!!!みんなは間違えないでね!!
先ほどと同じようにデカールを貼り込んでいきますが、このような細いフレームにデカールを巻くときはナイフで細かく切れ込みを入れるとキレイにフチまでデカールが貼れます。
後からパーツを取り付けて見えなくなる箇所は潔くデカールを貼りません。節約です!
貼り終えました。
段差は後で研ぎ出して消すので今はコレでOK。
キレイに貼れてます。
最後にソフターのシミ取りをしましょう
カーボンデカールの貼り込みにはマークソフターが必須ですが、ソフターは乾燥するとシミになることがあります。
このシミをそのまま放置してクリアーコートするとシミが消えずに残ってしまいますのでちゃんと拭き取っておきましょう。
やり方は簡単。
- カーボンデカールを貼ったら1~2日置いてデカールを完全に乾燥させます。
- キムワイプ等にマークソフターを含ませてシミを拭き取ります。
- ソフターで拭ったらシミが消えますので、手早く残ったソフターを完全に拭き取り再度乾燥させます。
拭き取り後の写真がこちら。キレイにシミが消えています。
染み抜きの際に付いたソフターはすぐさま拭き取ること!そうしないとデカールがふやけてゲームオーバーです(笑)
これら一連の作業には丈夫なデカールが必須!
マークソフターはデカールへの負担が大きくヤワなものを使うとブチブチ千切れたりしてしまいます。タミヤのデカールは少々のことではへこたれないのが最大の魅力。
安くて高品質の最強デカール、ぜひ一度使ってみてください。(ちなみにカレラGTでは完成までに綾織り4セット、平織2セット使いましたw)
次回はマフラー塗装編
次回はマフラー塗装編。カレラGTのえぐいタコ足をリアルに塗装します。次回もHowto満載!