前回の投稿はシャーシ製作でした。
現代のキットからすると最低限にちかい再現度ですが、フォーミュラーカーの迫力は雰囲気はかなり楽しめますね!
今日はボディやウィングを仕上げて完成させていきましょう!
ボディの裏打ち塗装と研ぎ出し
裏打ち塗装
研ぎ出し前にボディの裏側など黒く塗る指示がある場所を塗装しておきましょう。
- 塗装色:ガイア サーフェイサーエヴォブラック
- トップコート:スーパースムースクリアー
僕は裏打ち塗装は研ぎ出し前に行っています。
なぜかというとマスキングをしてもほぼ100%表側が吹き返し等で汚れてしまうから。
先に黒塗りしておけば塗装が吹き返したりはみ出たりしてボディ表面に付着してしてしまっても、中研ぎやコンパウンドで消すことができるからです。
マスキングをしっかり貼ってしまうと剥がす時にデカールごと剥がしてしまって大惨事になったりすることがたまにありますが、はみ出し前提のゆるーいマスキングならデカールにも優しくて安心。
いつも裏打ちする時はマスキングテープを腕などに貼って粘着力を弱めて使っていますよ。
ということで裏打ち完了。
コクピット周辺やカウルのフチに黒い吹き返しが見えますので研ぎ出しで消していきましょう。
慣れてきたら研ぎ出し時にこの吹き返しの消え具合でクリアー層をどこまで磨けたか測ることもできたりします(笑)
研ぎ出しとつや消しコート
デカールの段差をラプロスの4000、6000、8000で研ぎ出し、最後にセラミックコンパウンドでツヤツヤに仕上げます。
デカールの段差を消す研ぎ出し方法は過去記事にまとめていますので、ぜひ読んでくださいね↓。
研ぎ出しが終わったら、マスキングして本来つや消しブラックで塗装指示されていたカウル内側にトップコートを入れてつや消し仕上げにします。
同じようにカウルやウィングのパーツも研ぎ出しておきます。
本来80年代後半のフォーミュラーカーの実車はスポンサーデカールが貼られてボディはボコボコだったりするのですが、オートモデル的な見た目としてはデカールの段差がないほうがやっぱりカッコイイので、実写と比較するとかなりなめらか&ツヤツヤに仕上げています。
ノーズの組み立て
ここまで製作した部品を組み込んでノーズを作っていきましょう!
サイド部の組み立て
左右のメカボックスとラジエターを接着します。使用した接着剤は前回も紹介したWAVEの2液エポキシです。
スクリーンの取り付け
スクリーンは歪みが大きかったので、スポンジヤスリの600番→800番→ラプロス2400→4000→6000→8000→セラミックコンパウンドの手順で磨き込み透明度を出しました。
上の写真の左右で見比べても全然見た目が違うでしょ?
古いカーモデルはクリアーパーツが肉厚かつ透明度も低いので、磨き込みはかなり効果があります。
スクリーンを接着しました。ついでにロールバーも取り付けています。
スクリーンは取説の接着指定位置がアバウトすぎてどこに接着するか全くわからないのですが、たぶん上記の状態で正解のハズ(笑)
パーツの座りが悪かったのでヤスリで若干形状を修正してから貼り合わせました。
ちなみにスクリーンの接着には黄変や曇りがなく、パーツを侵さないセメダインのハイグレード模型用を使いましたよ。
フロントサスアームの組み立て
まずアップライトとブレーキをエポキシ接着剤でガッチリと固定。
前回のリアアップライトの組み立てと同じくポリキャップは若干スライスし、接着剤を多めに盛って強固に固定しています。
サスアームを組んでいきます。
リアサスに比べると割と精度は出しやすいですが、オンボードサスに繋がる斜めのプッシュロッド(E11)の接着でサスアームの左右の高さが決まるので、金尺等でサスアームの高さを測りながら慎重に接着してください。
プッシュロッド(E11)の処理が甘いとノーズの取付穴に上手く入りませんので、プッシュロッド側のピンを削るかノーズ側のダボを大きくして調整してください。
アッパーアームも固定しました。
このタイミングでは後ろのアームのみ固定して前側のアームはフリーにしています。
次の工程でアップライトとタイロッドを取り付け、キャンバーとトーを確認してから前側を接着してあげると変なズレが起きにくいからです。
シャーシへの取り付け
ノーズとエンジンが出来上がったのでシャーシに取り付けましょう。
2液エポキシをたっぷり使って隙間を埋めるように固定します。
完全硬化するまで平らな面に置きじっくり乾燥させましょう。
このキットはシャーシ(E3)が柔らかすぎるため組みあがると自重でエンジンとノーズのあいだでくの字に沿ってしまうという弱点があります。補強が全然入っていませんからね…。
なので上の写真のようにノーズ部のバルクヘッドとエンジンの間にエポキシ接着剤を盛り付けて、エンジンとノーズを連結させてしまうのがおすすめです。てきめんに強度が出ます。
またキットに指示はありませんが、左のエンジンヘッドに造形されたエンジンマウントとバルクヘッド部で接着しておけばさらに強度がアップします。(なぜか右側のエンジンマウントはノーズ部に当たりもしない笑)
シャーシの強度不足を感じている方はぜひ試してみてください。経年劣化でシャーシが沈んでくる現象も防げます。
アップライトとタイロッドをはめ込みます。パーツを破損させないように慎重に作業してください。
ここまで組んだら前回のリアアップライトの組み付けと同様に、ディスク部に塗料の角瓶などを当ててキャンバーを整えつつ、先ほど接着しなかった前側のサスアームを接着します。
こうすればだいぶ精度と見栄えのよいサスアームを組むことができますよ。
当ブログではすでに触れていますが、ノーズにあるタイロッドを入れるスリットがタイロッドより狭いため、無調整では組めない作りになっています(そんなアホな!)
ここまで気づかなかった方はナイフで慎重に削って対処してください(笑)
タイヤの取り付け
さてタイヤを取り付けて自立させてあげましょう。カーモデルで一番楽しい作業だと個人的には思ってます。
何よりオープンホイールのフォーミュラーカーはこの絵面だけでも作業ピット感が半端なくて良いですよね!
おお…
おおお…
やばいテンション上がりますねコレ…めちゃくちゃカッコいいじゃないですが…。
35年以上前のキットであり、部品点数も非常に少ないですが素組でもこの密度感!
いや~ここまで来るのは大変でしたが、無茶苦茶カッコよくないですがコレ!
早く残りも組んでしまいましょう!(現金な奴)
フロントウィングの組み立て
フロントウィングはパーツこそ少ないですが、各パーツを一度にまとめて精度良く組み立てるという難しい作業が求められます。最後まで気を抜かせてはくれません(笑)
こちらもWAVEの2液エポキシを使ってガッチリと固定。
硬化するまでサイドのウィングを角瓶などで押さえてあげると歪みなく組み立てられます。
WAVEのエポキシの硬化は早いですが、完全に強度が出るまで10~30分くらいは放置した方が確実です。
リアウィングの組み立て
リアウィングも少ない接着しろで強度を持たせて組み立てねばなりません。
塗装面に接着剤を塗布する必要がありますし、こういう部分はもはやエポキシ一択ですね。
フロントウィング同様に接着剤が硬化するまで角瓶で押し当てておきましょう。
この時しっかりとウィングのゆがみがないように角度を出すのがカッコいいフォーミュラーカーを作るコツです。ウィングの接着はめちゃくちゃ完成度に影響しますので慎重に作業していきましょう。
ガッチリ組みあがりました。
エポキシ接着剤は瞬着などと違い粘りがあって割れにくいので、こういう完成後もたわみやすい部品の接着にも適しています。
カーモデルをやっているならぜひ押さえておきたい接着剤ですね。
ウィングの取り付けとボディの仕上げ
さて、ウィングを取り付けていよいよ完成ですよ~!
フロントウィングの取り付け
フロントはパチンとはめ込むだけです。なぜかここだけ実車のように気軽にノーズ交換が楽しめます。
ストライプデカールもズレてないようです。よかった~。
ウィングの角度も十分合格点と言えるでしょう。
しかしすでにサスアームが自重に耐えられるソってきている気が(笑)
オンボードサスのプッシュロッドもちょっと曲がってる…?
リアウィングの取り付け
リアウィングは接着固定するため取り外せません。エポキシ接着剤で固定し、硬化するまでにウィングの傾きを調整します。
固定完了。
あ~めっちゃカッコイイ!めっちゃいいですぞ!!
やっぱり80年代後半のF1カーのグラマラスなボディは最高ですね。
ボディの仕上げ
ボディに取り付けるミラーのガラス面にはハセガワのミラーフィニッシュを貼りました。
良く馴染むので少し大きめに切ってミラー面に貼り込み、つまようじなどで馴染ませてからカッターで切ると綺麗に仕上がります。
接着してボディも完成です。
いよいよ完成!
やっとここまで持ってこれました!
パーツ点数は少なかったのに無調整で組み立てられたのはホイールくらいしかなかったぞハセガワさんwww
でもだからこそ自分の基本工作力と向き合え、しっかり調整してカッコよく作るということができたと思います。
何かと改造したくなるカーモデルですが、素組を完璧に行うというテーマで作るのも良いものですね!
それでは完成レビューと参りましょう!
完成レビューはこちら!
写真たっぷりでキットの魅力をご紹介!
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