前回の記事でボディの仮組とサフ吹きを終えました。
今回はボディの塗装に入っていきます。
調色しないと作れないサンセットオレンジに挑戦!
メタリック塗装に関するHowto満載でお届けします!
下地の塗装
まずは下地の塗装から始めましょう。
前回の段階でグレーサフまで終わっていますが、今回塗るのはメタリック塗料なので下地がグレーのままではいけません。
メタリックをキレイに発色、反射させるには下地が黒である必要があります。
ボディをスタンドに固定しよう!
とりあえずサフ状態のボディをスタンドにセット。
これはタミヤのペインティングスタンドです。
カーモデルの塗装においてボディの固定はかなり重要なポイント。
固定が甘いとボディをひっくり返したときに落としてしまったりしてボディがホコリまみれに…
想像しただけゲンナリですわ
このスタンドは金属線のばね力を利用して、ボディを裏側からがっちりホールドしてくれます。
さらに手で持って自由な角度から塗装できますし、座は回転するので据え置いた状態でくるくる回して塗ることも可能な万能アイテム。
ひとつ持っておくとカーモデルの塗装が大変はかどります。
ボディを落として下地からやり直すに比べたら安い物(別に高い製品でもないですが)
まずは奥まったところから
ガイカラーのExブラックを使って下地を塗装していきます。
最初の塗装は写真のようにスジボリのライン上やグリル、ライト周り、ボディの裏側などを塗っていきましょう。
スジボリを深く掘りなおしている場合は特に塗りにくいので、ブラシは絞ってパネルライン上だけに塗りこむように塗ると確実です。
この段階でパネルラインをしっかり黒くしておくとボディを塗り終えた後にスミイレの必要がないくらいパリっとしたラインに仕上がってくれます。
全体を塗っていきます
パネルラインが塗れたら今度はエアブラシを大きく開け、圧力も0.1MPaほどで全体を満遍なく塗装していきます。
塗る際のコツは少し離してブラシを開けぎみにブワッと、かつ塗料がタレないように…という感じでしょうか。
ホコリがついたら
ホコリがついたらラプロスの#4000~6000で削って落とします。
ラプロスはかなり目の細かい研磨シートなのでホコリのみを削り取ることができます。
ラプロスは下地の処理からボディのホコリ取り、塗装後の研ぎ出しまでなんでもこなせるのでオートモデラー必携のアイテムです。
メタリック塗装は下地の傷の影響をモロに受けてしまうので、美しい塗面を得るためには傷のない下地を作ることが第一の条件です。
ホコリを取る際のヤスリがけで生じた傷が残っていると、メタリック塗装後にその傷がそのまま見えてしまいます。
ラプロスなら深い研磨痕を付けずにホコリが取れますので、そのような失敗が起こりにくいのもポイント。
修正の手順はラプロスの#4000でホコリを除去し、#6000で表面を仕上げたらもう一度下地のExブラックを塗っていくだけでOK。
ラプロスだったらホコリをとってもサフ地が削れてしまうことはないはずです。
ボディカラーの塗装
いよいよサンセットオレンジを塗っていきます。
僕がZのオーナーになるならぜひ所有してみたい色でもあります
サンセットオレンジは調色します
取り扱い説明書の指示通りに塗装してもサンセットオレンジにはなりません(笑)
メーカーの完成品見本のようにとても赤身の強い色になってしまいます。
ここは自分の目を信じて調色していきます!
- ガイア Exシルバー
- ガイア クリアーオレンジ
- ガイア クリアーイエロー
- ガイア 黄橙色
- クレオス スーパーゴールド
レシピはこんな感じ。
すいません色んな塗料をガチャガチャして作ったので割合は覚えていません(笑)。
シルバーはそんなに入れずにスーパーゴールドを多めに使用したと思いますが、メタリックの割合は全体でも30%に届いていないと思います。
あまりメタリックを多く入れるとスケール感を損なうギラギラした見た目になるのでほどほどにするのが僕のおすすめです。
というワケで塗ってみました。
カップの中では結構近い色だったのですが、塗ってみるとちょっと薄いというか白っぽいというか…
ただですね。実はこれで良いんですよ。
メタリックやオレンジ系(赤身のある色)はクリアーコートすると鮮やかさが増し色味が深くなるのです。
クリアーコート後の変化に期待して今はグッと我慢します。
ホコリがついたら
もし塗装中にホコリがついたらメタリック塗料の場合でも前述の黒下地の場合と同じくラプロスで磨きとればOKです。
ただしメタリックは下地の傷に大変敏感なので、ラプロスは6000番もしくは8000番からスタートして慎重に取ってください。
ホコリを取った後に黒下地まではがれてサフ地が見えるようなら黒塗装から、問題なければ塗装色を塗ってあげればキレイに修正できます。
塗装ができたらクリアーコートしていきます。
ボディのクリアーコート
吹き付けたサンセットオレンジとはちょっと程遠い色味に…先ほどアナタ大丈夫とか言ってたけど本当に大丈夫?
まぁ算段はあるのでクリアーコートしていきます。
使用するものはいつものExクリアーの2倍希釈。
メタリックのクリアーコートは必ず砂吹きから始めましょう!
ソリッド(メタリックを使っていない塗料)色ならまだ大丈夫ですが、メタリック塗装のクリアーコートは必ず砂吹きから始めます。
なぜかというとメタリック粒子は溶剤にひたされると浮いてしまうのです。
メタリック塗料を希釈する時、カップの中で粒子がキラキラと舞っていますよね?
いきなり溶剤分の多いクリアーカラーをベタ吹きしてしまうと塗装面がカップの中と同じような状況(シンナーでシャバシャバ)になり、メタリックが粒子が動いてしまうのです。
世の中ではこの現状を「流れ」とか「泳ぎ」などと呼んでいます。
流れが発生すると浮いた粒子が再度乾燥する際に、メタリック粒子のかたよりや一緒にまぜた色の浮きやシミが発生します。
こうなってしまうともう一度ボディカラーの塗装から始めなければなりません。
やってしまうと本当にがっくりきますので、メタリック塗料にクリアーコートをする際は最初の2回くらいは20~30cmくらいブラシを離して、塗料を出しすぎないように吹いていきましょう。
流れない目安としては「光沢クリアーなのに吹いた面がザラザラしている程度」です。
ついついドバっとふいてしまいがちですが、ここは我慢の勝負です(笑)
上塗りクリアー
我慢して砂吹きを終えたら本塗りしていきます。
僕は砂吹きから本吹きまでクリアーの希釈は変更せずエアブラシのセッティングを高圧、解放にして塗っています。
本塗りは研ぎ出しのための厚いクリアー層を確保するためにしっかりたっぷりと塗っていきましょう。
ホコリがついたらこれまでと同じようにラプロスで削る、下地まで削ったら下地塗装からやり直す。と地道に進めます。
クリアーコート完了!
頑張ってクリアーを3回、ホコリも入れずに(何回も付着して削りましたけどw)吹き終えました。
おわかりいただけただろうか・・・
色味が異なっていますよね!
メタリックや赤身のある塗料はクリアーコートをすると大きく色味が変わるのです!
おそらくメタリック粒子のザラツキがクリアーコートで整面されることによって反射のしかたが変わるのだと思いますが、いつも感覚で塗っているので真実は不明(笑)
僕には仕上がりがよければそれでよいですw
Z33の流麗なボディにぴったり合うサンセットオレンジを作ることができました!
もうサイコーです!
次回は
クリアーの乾燥待ちがあるので、次回はシャーシに入っていきます!
必殺ズボラシャーシ塗装をとくと見よ(笑)