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SNSの発達により、有益な塗装テクニックやHowtoを気軽に目にすることができるようになり、これまで敷居の高いと思われていたエアブラシによる模型の塗装がぐっと身近な存在になりました。
私のTwitterやInstagramにも塗装道具に関するお問い合わせが時々来ます。
その中で多いのは「エアブラシの他に何を買ったらいいのか分からない!」というご質問。
よ~く分かります。僕も7年前に模型製作に復帰して10数年ぶりにエアブラシ塗装を再入手しましたが、もはや浦島太郎状態で何が必要か分からず大変苦労しました。
久々に模型再開したら塗装用品増えすぎて何買ったらいいか分からん…
今回はそんな皆様のお役に立つ、エアブラシと一緒に買うと便利なグッズ、道具を10種類紹介しちゃいます!
本記事は2023年最新情報でネット通販でお気軽に購入可能なものばかりです!
便利ツールその1:塗装ブース
こちらはもう便利ツールというより必須ツールですね。
エアブラシは塗着効率(吹き付けた塗料に対し、それが対象物に塗着した比率)に優れた塗装ツールですが100%ではありませんので、吹いた塗料は屋外に排気しないと部屋の中がシンナー臭で充満してしまい大変危険です。
塗装ブースはエアブラシと同時に購入すべきアイテムです。(塗装を室外で行う場合は無くても良いですが)
近年は様々なメーカーや個人から塗装ブースが発売されていますが、根強く人気なのはMr.HOBBY(GSIクレオス)とタミヤの2製品です。
クレオスからは吸気の有効面積を保ちつつ、よりコンパクトにしたエアブラシ専用の「スーパーブースコンパクト」が製作スペースの少ないモデラーさんから人気です。
タミヤからはより吸引力が高く大型モデルも安心して塗れる「スプレーワーク ペインティングブースII ツインファン」がベテランモデラーさんや大きいキットを塗装する事が多いモデラーさんから大人気。
僕はクレオスのブースを使っていますが、ハードに模型製作をやっている方はタミヤのツインファンを使用している方が多いです。
これら2社のブースは超定番品なのでおもちゃ屋さんや模型店まで幅広く取り扱っており、補修パーツやフィルター等の消耗品が入手しやすく安心して長く使用できます。
便利ツールその2:マスク
こちらも必須ツールと言って差し支えありません。
模型製作のために大事な健康を損ねる訳にはいきませんから(笑)
本格的な防毒マスク
こちらは吸収缶という使い捨てフィルターを使う本格的なタイプのマスクです。
こちらが吸収缶
見た目が仰々しいですが、コレを付けた時のコスプレ効果によって普段よりやる気が出る人もいます(笑)。
本当にイヤなにおいは一切しませんので溶剤に弱い方にもぴったりです。
良いマスクは良い模型製作に必須!
お手軽な普通のマスク
普通のマスクです。最近は種類も豊富なので色々選択肢がありますね!
その中でもこちらの活性炭入りタイプが僕のオススメ。
活性炭の消臭効果によりマスク内のにおいや塗料のにおいが気になりません。長くマスクしてるとマスク内がつば臭い…そんな悩みも解決です。
マスクの匂いとムレが苦手な僕には正直これが一番有難い効果だったりする
便利ツールその3:エアブラシクリーニングセット
エアブラシのノズル内などふき取りが難しい箇所を掃除するためのブラシツールと、スムーズな動きを維持するためのグリスセットです。
タミヤ製の製品ですがエアブラシの構造は基本的に一緒なのでどんなブラシでも洗えます。
僕はクレオスのエアブラシで絶賛愛用中
エアブラシは長く使っているとノズルやニードルホルダーの部分に汚れが溜まってきます。
この汚れを放置しているとエアブラシ使用中にゴミとなって噴出したりしてしまいますのでツールを使った定期的な清掃がおススメです。
たまに掃除してあげると泥水のような汚れが出てきてビックリ(笑)、洗浄後は動きがとてもスムーズになって感動しますよ!
メタリックとソリッドでエアブラシ本体を使い分けている方は、洗浄中のメタリック粒子混入を防ぐためにもクリーニングセットは2個用意してブラシツールをメタリック用とソリッド用で使い分けるほうが安心です。
便利ツールその4:クリーナーボトル
こちらも必須に近いアイテムです。
エアブラシの洗浄の際、うがい後の塗料はノズルの洗浄も兼ねて吹き出す必要があるのですが、これを塗装ブースに直接かけてしまうと部屋中がシンナー臭にまみれたりブースのフィルターの詰まりが加速度的に進行してしまいます。
そんな時、このボトルにエアブラシを差してブシューっと吹けば、余計な塗料が飛び散ることなくいらないシンナーを排出することができる便利アイテムです。
これがないエアブラシ洗浄なんて考えられません
以前はクレオスのクリーナーボトルをおすすめしていましたが、最近はエアブラシを差したまま置けるスタンド付きかつ、洗浄ツールまで付属した便利なボトルが売られているのでこちらの方がおすすめです。
便利ツールその5:乾燥ブース
乾燥ブースといっても食器乾燥機なんですが…(笑)
こちらの山善食器乾燥機、リンク先のAmazonレビューを読んでもらえば分かりますがほぼ全員食器を乾燥させていません、模型の塗料を乾かしています(笑)
数少ない正しい利用方法である食器乾燥目的のユーザー(全体の1割くらい)のレビューが「食器が乾かねぇ」という珍品。
そうですこの乾燥機。食器を乾燥させるには温度が低すぎるのです。
しかしその絶妙な庫内温度(40度いかないくらい)は塗装したパーツや洗浄したパーツの乾燥にピッタリという、奇跡の逸品なのです。
塗装ツール(食器乾燥だけど)の中ではかなり場所を取るので、製作スペースを取り辛いユーザーにはツライアイテムですが、あれば色々と捗ること間違いなし。
合わせ目消しの際の接着剤やパテなんかも常温よりかなり早く乾燥しますし、オートモデルのクリアーコートの乾燥やホコリ付着防止にも必須のアイテムです。
塗装乾燥時のホコリよけや乾燥時間短縮には必須です
ちなみに僕はカーモデルのクリアーを乾かすために一週間連続運転なんてハードな利用をしていますが全く壊れる様子はありません(マネしちゃだめですよ)
便利ツールその6:パーツ持ち手
塗装するパーツを直接手で持つのは色々危険なので、持ち手にくっつけて塗りましょう。
手持ちで塗装すると指が汚れるし、乾燥前の塗装面を触って台無しになりますよ(by経験者…)
クリップタイプ
串にクリップが付いており、パーツを加えて保持できます。
さきほどの乾燥ブースで紹介した猫の爪とぎがあれば、突き刺してスタンドにすることができます。
文具店に売っているクリップと竹串で自作もできますが、この商品に使われているような細いクリップは中々売っていませんし、沢山作るのは面倒なので既製品を買って楽しちゃいましょう。
両面テープ
クリップで掴めないパーツは100均の竹串などに両面テープを巻き付けて持ち手を付けましょう。
両面テープの安物は絶対NGです。長く使えるので良いものを買いましょう。
安いテープは粘着力が弱いため、塗っているうちに剥がれてきてパーツがポロリと落下する恐れがあります。
テープと接着剤だけは100均で買ってはいけません(by経験者…)
便利ツールその7:調色スティック
金属製のスティックです。
これは100均の竹串や割り箸でも代用できないこともないですが、この製品は片側がヘラ、片側がスプーンになっており攪拌や調色作業がしやすいです。
初めから2本入っていますが、個人的には調色に3本(塗料取り出しに2本、攪拌に1本)、メタリック用に1本の4本体制(2セット購入)がおすすめです。
メタリック塗料の拭き取りが甘いままソリッドカラーを混ぜると、メタリック粒子がソリッドカラーに混入する事故が起きてしまいます(by経験者…)ので、メタリック用とソリッドカラー用はスティックを分けておくことをオススメします。
安いのでたくさん買ってもお財布に優しいです(笑)
便利ツールその8:スポイト、注入容器
スポイト
シンナーの吸い上げに必須のスポイト。
シンナーのボトルは高さがあるので上の商品のような長いスポイトがオススメです。短いスポイトをシンナーボトルの中に落とすと取り出せません(笑)
洗瓶
注入容器とは細長いノズルを持つ容器で、この中にシンナーを入れておけばいつでも欲しい分だけシンナーを取り出したり、エアブラシのカップに注ぐことができます。
通常の洗瓶は使用しているとシンナーの揮発によるガス圧でノズルからシンナーが垂れてきたりするのですが、こちらの洗瓶はバルブを設けることでそのようなトラブルが起きないようになっています。
液体が出る勢いが強い場合はノズルの先端を少しずつカットして調整しましょう
僕は希釈用と洗浄用で2本用意してシンナーを分けて使っています
便利ツールその9:キムワイプ
エアブラシの清掃からツールのふき取り、水転写デカール貼りの吸水から箱を使った卓球まで何でもできる我らが日本製紙クレシアのキムワイプ!
キムワイプは通常のティッシュと比較してケバ立ちにくいため、エアブラシの清掃に使ってもホコリの混入が起きにくいです。
使い込んで来て残量が少なくなってくると謎の不安感と焦燥感に駆られてしまうので6個入りで常備するのがおススメです。
熱烈なキムワイプファンいわく食べるとおいしいらしいですがマネをしてはいけません
便利ツールその10:小さい紙コップ
塗料の希釈や調色に使用します。
普通に売っている紙コップは大きくて無駄が多いので小さい物がおススメです。
使いやすい60ml紙コップ
試飲などで使われている60ml(2オンス)のサイズは、エアブラシ用に大量に調色してもぴったりな容量。
デカール貼りやヤスリの水研ぎ用の水を入れておくにも丁度良いです。
最小の30ml紙コップは細かい塗装に便利
市販されている紙コップで一番小さいのが30mlサイズ。
コップの高さが4cmと低いので攪拌した塗料を無駄なくエアブラシに注げますし、少量の塗料をチマチマ塗装する際にはこちらの方が安上がりです。
30mlサイズの紙コップは業務用資材店などに行かないと手に入りにくいのでネットで買ってしまいましょう。
紙コップは塗料を攪拌しても大丈夫?
僕はラッカーだろうがエナメルだろうが紙コップで攪拌していますが、いまのところ破れたり漏れたり紙コップの成分が塗装の仕上がりに影響したことはありませんのでご安心ください。
代表的な塗料攪拌用品といえば金属製塗料皿ですが、塗料皿は使用後の清掃に大量にシンナーを使用することになるので、環境にも良くない上トータルでコストがかかっていまうことが多く、結局紙コップのほうが経済的です。
1個あたりの単価も安いので、調色や希釈が失敗しても気軽に捨ててやり直せるのもメリット。
もう紙コップがないと調色や希釈作業ができません…
徐々にツールを揃えてエアブラシマスターになろう!
エアブラシは本体以外にも色々なツールが必要ですが、それらはとても便利なお助けグッズとして活躍してくれます。高いものもありますが基本的に一度買うと長く使えるものが多いです。
徐々に必要なツールを揃えていけば模型の楽しさ倍増間違いなし!
塗装ツールを揃えたら塗り方を学ぼう!
当ブログの塗装関連記事です。かず、語っちゃいます。