タミヤの「マスターワークコレクション」をご存じですか?
熟練した社内モデラーが製作した同社プラモデルの完成品シリーズです!
これがまた中々の完成度で普段色々とタミヤプラモにお世話になっている僕が見ても素晴らしいなぁと思うところがあります。
さて、今回地元のおもちゃ屋さんで古くなったためかディスカウントされていたマスターワークコレクション「EPSON NSX 2005」を購入してみましたのでレビューも踏まえつつ、いかにこのマスターワークコレクションの仕上がりとタミヤお抱えモデラーの仕事が素晴らしいか一緒に見ていきましょう!
このクオリティでこのお値段!?と思うはずです
ふふふ…それでは早速開封しますよ。
ちなみにタミヤのプラモデルの多くはフィリピンにあるタミヤ工場で生産されていますが、こちらのマスターワークコレクションもフィリピンで完成品に仕上げられています。
タミヤ マスターワークコレクション EPSON NSX 2005 レビュー
タミヤの職人が作る仕事を余すことなく味わえる
箱から出してみました。
2005年のGT500で数多くの勝利を飾ったNSXです。
箱から出して一目見て「綺麗に作っているなぁ~」と感じました。
正直このクオリティで作れるモデラーってあまりいないかも…
と正直に思ってしまうくらい出来が良いです。
プラモデルではボディの青い部分と白い部分を塗り分ける必要があり、青の部分はパープル、ブルー、ホワイトで混色しなければなりません。
当時タミヤからラッカー塗料は出ていませんでしたから、しっかり塗装しようとすると社外塗料を使わなければならず、その場合混色が非常に難しかったのです。
しかもこのNSXはボディカラーのブルーとデカールのEPSONロゴのブルーと色を合わせる必要があったので、混色難易度はかなり高めです。
その点マスターワークコレクションの調色は完璧で、デカールとの色味もバッチリあっています。
正直これは素晴らしい技術ですぞ…おそらく塗料はタミヤ監修の上完璧に調色されたものが使われているのでしょう。そういうのをタミヤカラーとして販売してほしいですね(笑)
アップで見ても素晴らしい塗装と仕上げ
マスターワークコレクションを買うにあたり気になっていたことの一つとして「タミヤの中の人は塗装に指示通りのアクリルやエナメル塗料を使っているのか」という事でしたが、ぱっと見た感じどんな塗料がを使っているかは分かりませんでした。
クリアーコートが施されているのでおそらく塗装はラッカーだと思いますが、タミヤさんはまだラッカー塗料のなかった当時はどこの塗料メーカーさんを使われていたんですかねぇ(笑)
アップで見ても塗装は美しく塗分けもシャープです。
本体色のホワイトとブルーの境目にグレーのデカールを貼ります。この時ブルーとホワイトの塗装面に段差があると貼ったグレーのデカールに段差が出てしまうのですが、マスターワークではその段差はほとんど感じません。
以前CBR1000RR-Rを作った時に同じように塗り分けたのですが、僕は塗膜が厚かったようでデカールを貼る前に段差を消す必要がありました。正直塗り分けに関しては圧倒的にタミヤのほうがうまいです。ぐぬぬ。
いやよく見たらデカールの貼り方も接着剤の付け方も上手いかも…
EPSON NSXはボディ背面に大きなフラット面がありますが、ゴミかみや塗りムラもなく非常に綺麗に仕上がっています。
このホビーモデラーがこのクオリティで塗装を仕上げようと思ったら、室内のホコリや塗装コンディションにかなり気を使わないとなりません。塗り分けのマスキングだって時間がかかるでしょう。
いやはやこれは素晴らしい作品ですぞ
プラモデルはプラ特有の細かいパーツ分割やシャープな成型が可能なので、ちゃんと仕上げればダイキャストミニカーよりもはるかにハイクオリティに仕上げられることがマスターワークを見ると改めてわかりますね。
細かい組み立ても抜かりなし!
インレットマークなどもキットと同じもがビシっと貼られています。
インレット貼るのって意外と難しいんですよね…よく剥がれたり曲げたりしちゃいます。ここも綺麗にセンターと角度が出ているので正直僕含むそこらへんのモデラーよりうまい。
羽だって綺麗に水平が出ています。意外とウィングの水平や4輪の車高の高さ、ボディがまっすぐ取り付けられているかどうかなどを見落としているモデラーは多いです。
そのあたりもちゃんとチェックしてみましたが抜かりありません。
やるなぁタミヤ!
内装もしっかりと組み立て&ボディは光沢クリアー仕上げ
内装もきっちり塗装されています。
見えないからといって省略されていません。色んな角度から眺めて楽しめます。
ボディ表面を見てもらえばわかりますが、デカールは研ぎ出しこそされていないもののクリアーが厚めに吹かれており段差をあまり感じない仕上がりになっています。
僕はレーシングカーのプラモデルでもデカールの段差を結構頑張って消そうとして、結局研ぎが甘いところが目立ったり、塗装の角を剥がしてしまったりしてしまうので、この仕上げ方は非常に参考になります。
思えば実車のレーシングカーなんてスポンサーシールやストライブの段差なんてバリバリあってボディもボコボコしているんですから、そんなに頑張らなくてもいいのかも。
いつも何も考えずにボディは研いでいましたが、研がない仕上げでもここまで綺麗に段差が目立たず、光沢も出せるのであれば今度のキットは研ぎ出しなしで作ってみても良いかもしれませんね。
今回はセール品だったため、タイヤは少し白化していましたが、エナメル溶剤で拭き取れば綺麗になりました。(上の写真は拭き取り前です)
貼るのが難しいタイヤマークも綺麗に定着していますし、普通のデカールもシルバリングなくきっちりと密着しています。
これは作っているモデラーさんのデカール位置決めが早くて確実な証拠です。
僕は中々デカールの位置が決められず、そうこうしているうちにノリが流れてしまい定着が甘く仕上がってしまうことが多いので、これらを見るだけでやっぱりすげぇと思ってしまいます。
うれしい台座付き
マスターワークシリーズはどのモデルにも展示用の台座が付いてくるのがうれしいです。
箱にしまったままでもよいですが、これなら箱から出して飾りたいですよね!
モデルはしっかりとねじで固定され裏返しても安心です。
台座を自分で用意するのは地味に手間なのでとてもありがたいですね。
う~ん。こうしてみるとなかなか満足感が高いぞ。
なによりこのクオリティとこの仕上げが1万円ちょっとと、そこらへんの高級ミニカーより安い値段で手に入るのがすごいと思います。
正直僕はこの仕上がりのプラモを1万円で作れるかと聞かれると「絶対無理」と答えるでしょう。
製作代行頼むくらいならマスターワーク買った方が満足感高いかもしれませんよ…
プラモデル版よりも豪華だったりするマスターワークコレクションシリーズ
マスターワークコレクションシリーズは通常のプラモデル版と異なることがあります。
- プラモデル版にはなかったカーボンデカールなどが貼られていることがある(YZM-R1Mなど)
- プラモデル版では省略されていた配線が追加されている(CBR1000RR-R)
- プラモデル版にはないマーキングや塗装で商品化されることがある(ゼロ戦など)
などなど特に最近販売されるマスターワークシリーズは必ず何かプラスαの要素が追加されて組まれています。
このクオリティに加えてメーカーから改造やオリジナルフィニッシュを加えて製品化してきてくれるので、プラモデルを買った人でも完成品を買って後悔しないと思います。
コレクターだけでなくモデラーも持っておきたいマスターワークコレクション!
いかがでしたか?
タミヤの中の人が作るプロモデル、マスターワークコレクションの魅力は伝わったでしょうか?
正直これはすごいですよ!
普段作るのがメインのモデラーから見ても学べる要素は豊富です。自分でプラモを作る苦労を考えたら破格の安さとも言えるでしょう!
気になったらぜひマスターワークコレクションシリーズをチェックしてみてください!
マスターワークコレクションは品揃え豊富なタミヤオンラインショップで探すのがおすすめ!