本キットの開封レビュー記事に沢山アクセス頂きありがとうございます。
今回からキットを組み立てていきます。第一回目はボディの組み立てです。
カーモデル、特にデカールの多いレーシングカーは塗装やデカール、クリアーコートと乾燥に時間が必要な工程が多いのでボディ製作を先にやっておくことをお勧めします。
乾燥中に内装などを進めれば効率的です
ということで早速作っていきましょう。
まずはボディをカッコよく仕上るために仮組と表面処理をしていきます。
クリアーパーツの仮組
最新キットなのでまず合わないなんてことはないと思いますが、ウィンドウパーツを当ててみて窓枠が浮いたりしないかを確認しておきます。
特に問題ありませんね。サイドの窓枠もキレイに合います。
スジボリの彫りなおし
このキットのボディは全体的にスジボリが浅く(良く言えば繊細)、カーモデルで必要な厚塗りとクリアーコートを重ねるとスジボリが埋まってしまいそうです。
そのためほぼすべてのスジボリをラインチゼルの0.2mmと0.1mmを使用して彫りなおすことにしました。
ボンネットのスジボリ
ボンネットとボデは実車の隙間に対してキットのスジボリは細めに感じます。
上は実車の写真(箱絵)なのですが、ボンネットの隙間は5mm以上空いているように見えます。(コーナリング中でボディがよじれているせいかもしれませんが)
ドアパネルも同様に隙間が大きそうなのでキットのスジボリより少し太めに彫りなおすことにました。
ラインチゼルの0.2mmを使って彫っていきます。
0.2mmだとスケール換算で4.8mm…実車の雰囲気とプラモデルのシャープさの中間を狙うにはちょうど良い太さかと思います。
ラインチゼルは刃を立てすぎるとプラパーツに食い込んでしまうので寝かせて力を加えずに彫りましょう。
成型色のせいかタミヤやアオシマの白成型ボディに比べると少しプラが柔らかく感じます。
彫り終えました。計算通り良い感じの太さになったと思います。
ボディと樹脂バンパーのスジボリ
樹脂バンパーとボディの境目はスジボリが入っておらず、ここを処理しないと別パーツっぽく見えません。
しかもホイールハウス付近でスジボリが途切れてしまっていますので、0.1mmのラインチゼルでホイールハウスまでスジボリを延長し深く彫りなおすことにしました。
ここのスジボリは失敗すると修正が大変なので慎重に!
窓枠のスジボリ
窓枠はウェザーストリップ(黒く塗り分ける部分)との境目を0.1mmのラインチゼルで別パーツっぽく彫りなおしました。
窓枠の境目を彫るのは大変ですが、彫っておけば塗り分け時のマスキングがやりやすい上、スミ入れもできるようになるので窓枠の塗装がビシッと決められます。
ホイールハウス内側にスジボリ延長
樹脂バンパーのスジボリをホイールハウス側まで延長。ここはデザインナイフで適当にアタリを付けてからラインチゼルで彫っています。
実車がどうなっているのかは分かりませんが、恐らく分割線は存在するでしょう。
ラインチゼルはカーモデルにかなり使えるのでオススメの工具です。
BMCタガネより安いのもポイント(笑)
ラインチゼルは専用のホルダーを買えば0.3mmの替え刃が付属しますが
必要なのは0.10mmと0.20mmなので替刃も買っておきましょう。
2つ替刃買ってもBMCタガネ1本の1/3程度の値段で買えます。
トランクと給油口の調整、後ハメ
給油口の後ハメ
給油口は左右が繋がった1パーツで成型されトランクに挟み込む構造になっています。
ボディとトランクを別々で塗装して最後に組むときに挟み込んでも良いのですが、それだとボディの色味を合わせたりデカール貼りの位置決めが難しくなります。
そのため後ハメ加工を施しボディを塗装する前にトランクを接着することにしました。
やり方は簡単で給油口部品(パーツ番号:J1)を写真のようにカットするだけ。
完成後組むときに向きが分かるように一部をナナメカットしておきました。
給油口の部品から5mm程度枝を出してしますが、これは組み立て時の差し込みガイドです。
ガイドを起点にボンネットとボディの隙間に差し込むとこんな感じ。
これで安心してトランクを接着できますね。
ボディとトランクの隙間処理
ボディにトランクを合わせてみたところほとんど隙間がありませんでした。
このままだとクリアーコートで埋まりそうですし、当時の実車はもう少し隙間がありそうなので、トランクを接着して位置決めし0.2mmのラインチゼルで隙間を彫りなおしました。
チゼルで彫り終えたらさらに隙間が均等になるようにペーパーで微調整します。
新品のサンドペーパーの硬い部分を使って隙間を微調整します。
できあがりました。
上が加工前、下が加工後です。
良い感じです。
ボンネット、ドアパネル、トランクは少し隙間を感じるくらいのほうが実車らしいと個人的には思っていますので中々満足な仕上がりになりました。
隙間フェチには譲れない加工です(笑)
フロントバンパーの改造
フロントバンパーの両サイドにあるグリルは網目状のモールドが入っていますが、塗り分けも面倒ですしせっかくシャーシ側で再現されているブレーキの冷却ホースが見えません。
なのでグリルをくりぬいて穴あけしました。
開口したもの(下)と元の状態(上)を比較
実車はメタルメッシュが貼ってあります(模型ではグリル上のモールドになっている)。
ここは以前タミヤのH2Rを作った時に余りまくったメッシュがちょうどいい感じだったので、塗装後に裏側から貼り付けることにしました。
グリルの穴開けは古典的なミニ四駆の肉抜きと同じ方法「ピンバイスで開けてニッパーで切り取りナイフで整形する作戦」で行いました。
フロントバンパーの接着
取説の指示ではフロントバンパーを組む際、ライトのメッキパーツをサンドイッチするように組むように指示されていますが、先にバンパーだけ組んでしまってもメッキパーツの取り付けは可能です。
つまり塗装前にバンパーを組んでおけるということです。
塗装前に組めるとパーツの合いの調整が事前にできたり、塗膜の厚みでバンパーが付けられないなんてことを防げます。
バンパーを接着するため仮合わせしてみました。
精度はさすがの最新キットですのでバリを軽く取ってあげるだけでOKでした。
メッキパーツは接着しないで挟み込んでおき、バンパーの位置を仮決めした後写真のようにマスキングテープで固定し、裏側から流し込み接着剤を流して固定します。
乾燥後にメッキパーツを外せば、精度バッチリでバンパーの接着ができますよ。
ばちっと仕上がりました。いい感じです。
というかR31ってカッコいいな~!今のおじさま達はこういうクルマを買って女のコをデートに誘っていたんでしょうか。
う、うらやましい。
昔は運転席側から助手席のシートを倒せるデートカーってモノもありました…(僕の世代じゃないけど)
あの日の青春はこの本を読めば蘇ります(笑)
ドアミラーの整形
ドアミラーは取り付け基部がやたら分厚いので、ヤスリの上でぐるぐるして薄くしました。
またライトのパーティングラインは結構キツイのでなめらかに仕上げておきましょう。
左が整形前、右が整形後です。結構印象変わると思います。
ボディの下準備完了
リアスポイラーはヤスリがけしてヒケを取り、ボディの仮組と表面処理も完了です。
フロントバンパーの下部に付くチンスポイラーも接着してしまいました。
シャーシ完成後の接着で少しだけ広げる必要がありますが、問題なく組めるので塗装のしやすさを優先しました。
シャーシを仮合わせしてみました。
前回作ったキットがタミヤのポルシェ959なので、それに比べればボディがハメやすすぎて感涙モノです(笑)
次回は塗装編
難しいカルソニックブルーを調色で再現してみます!