前回の投稿でボディの塗装が完了しました。
今回は塗装したボディの中から「ドアパネル」を仕上げていきます。
このドアパネル1パーツでボディ色の他、内張りの塗装までマスキングして行わなければならず、意外と仕事量の多い部分です。
しかも上記写真のX-18(セミグロスブラック)で指定されている箇所はなんとカーボン製。
正しく再現するためにはこれまでさんざん苦しんで来たカーボンデカール貼りを乗り越えなければなりません(笑)
果たしてボディの研ぎ出し、内張りの塗分け、カーボンデカール貼り…それらすべてを乗り越えらえるのか…!?
今回は製作記の一部ですが、このデカールの貼り方は色々な模型に応用できるので、カレラGTを製作していない方でもぜひお読みください。
憎いドア内張りパーツ(F6、F7)
実車のカレラGTのドア内張りは下の写真のようになっています。
うん…レザー、カーボン、板金、樹脂と異種素材のオンパレードですね。しかしこの部分キットでは鬼の2パーツ構成です(笑)
悩んでいてもしょうがないので進めていきます。
ドア内張りの塗装
前回ドア内張り(F6、F7)パーツにはボディ色を塗装してありますので、マスキングして内装色を塗分けます。
- ガイア ニュートラルグレー V
X18の塗装指定箇所(実車ではカーボン製)はカーボンデカールで再現するので、この塗装は内張りレザー色で塗装します。僕は黒内装なのでレザー色に近いニュートラルグレーVをチョイス。
内張りのボディ前側にある台形型(?)のモールドはスピーカーなので、ニュートラルグレーVを塗装後に適当なメッシュを当てセミグロスブラックを塗装し網目を付けておきました。全く見えませんが。
カーボンデカールを貼らない場合は結構シビアなマスキングと塗り分けが必要ですが、カーボンデカールを貼る場合のマスキングは適当でもOKです。(塗分けラインがデカールで隠れるので)
カーボンデカール貼り
内張りレザーの塗装が完了したらカーボンデカールを貼っていきます。
デカールはいつものタミヤのスライドマーク(綾織り、極細)をチョイス。これでないと貼れません↓。
内張り正面のカーボンデカール貼り
入り組んだ部分にデカールを馴染ませなければならないため、一枚で貼るのは相当難しいです。
そんな時は無理をせずカーボンデカールを分割し、上の写真のように1cm~3 cmずつ貼り込んでいくと上手くいきます。
デカールを分割して貼る場合は重ねていくデカールの編み模様がキレイに繋がるように注意します。
編み目をキレイにつなぎつつ貼り漏らしがないようにするには、上の写真のように大きめにカットして貼り込むのが一番簡単です。デカールをケチってもいいことありません。
貼ったデカールは軽く乾燥させた後、アートナイフを使って不要な部分をカットします。
ナイフはなるべく新品の刃を使います。ナイフを入れた時に少しでもデカールが破れるような感触があったら切れ味が落ちていますので新品の刃に換えてください。
奥まった部分はマークソフターと平筆を使って少しずつなじませてあげると上手く貼れます。
綿棒はデカールにくっつくことがあるのでオススメしません。
内張り正面のカーボンデカール貼りが終わりました。
デカールは4分割してありますが、編み目をキレイにそろえてあげると分割しているようには見えませんよ!
内張り側面のカーボンデカール貼り
引き続き側面側(この面を側面と言うのか?)のカーボンデカールを貼っていきます。
ここも先ほどと同じように大き目に切り出したカーボンデカールを貼り、ソフターと平筆で角に密着させるように押し付けてからナイフでカットしてあげます。
いまさら言うのもなんですが、この部分のカーボン部と本体の境目は角が甘いので、デカールをぴしっとカットしたい場合は、ボディ色を塗装する前に境目をスジボリしておくとよいでしょう。
スジボリしておけばカーボンデカールをそのスジに沿ってカットすればいいのでキレイに仕上がります。
ドアポケットもフルカーボンなので抜かりなく貼り込みます。
デカールの分割が複雑になってくると編み目を揃えるのが難しくなります。
そういう時は完成後に見えない部分(上の写真で言うとドアポケットの下側)にデカールの分割を集約してごまかしてしまいましょう。
内張り外周部からドアポケット周辺までもバッチリ貼れました。これだけで2時間くらい作業時間がかかっています(笑)
こうしてみると内張りのレザー部とカーボン部の質感の違いが分かりやすいと思います。
貼り終えたら1~2日乾燥させてクリアーコートし研ぎ出します。
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カーボンデカールの研ぎ出し
デカールを研ぎ出して段差を消すためにクリアーコートします。
デカールを痛めないように砂吹き(パーツとブラシを離して半乾きのクリアーを吹き付ける)を2~3回、本塗りで2~3回厚塗りします。
カーボンデカールは段差が目立ちにくいのでクリアーを厚ぼったく吹けば研ぎ出し不要で仕上がることもありますが、よりキレイに仕上げたい方はカーモデルのデカール研ぎ出しと同じようにラプロスやコンパウンドで磨いて仕上げましょう!
僕はラプロスで磨いたあと、セミグロスクリアーでコートしました。
レザー部分のトップコート
最初に塗ったレザー色は先ほどのクリアーコートでてかてかになっていますので、カーボンデカールの部分はマスキングしてレザー部はフラットコートにてつや消しに仕上げます。
カーボンデカールにマスキングテープを貼るとテープを剥がす際にカーボンデカール事剥がれてくることがあります。
これを防ぐ方法はマスキングテープの粘着力を弱めること。デカールを一度自分の腕などに貼り付けてあげれば粘着力が簡単に落ちますので、デカールの上に貼っても綺麗に剥がすことができますよ
フラットコートまで完了したパーツがこちら。いい感じでしょ?
内張りの化粧パーツはExシルバーで塗装してあります。
組み立てて完成
たった2パーツ(左右で4パーツ)にこれだけ気合を入れた結果がこちら!!
どうでしょうかこの異種素材の再現度。結構良くないですか?
カーボン地も良いですが、レザー部の色味やツヤ感も良い感じに仕上がりました。
実車と見比べても悪くないのではないでしょうか?
結局この作業だけで10時間ほどかけてしまいましたが、納得のいくクオリティに仕上がりました。
完成するとのぞき込まないと見えないあたりが悲しすぎますので、ブログ上でいっぱいアピール。
このキットで本当にカーボンデカール貼りが上手くなった気がします(笑)
今回はここまで、次回はボディの研ぎ出し編。1/24ならいよいよクライマックスですが1/12はまだまだ終わりませんよ。