タミヤ 1/48 傑作機シリーズ 中島 夜間戦闘機 月光 11型甲 完成しました!
月光のキットは2004年発売のキットですが、流石はタミヤと思わせる組みやすさと精度で初めての飛行機模型でも大変カッコ良く仕上がってくれました!
今回も写真たっぷりで完成レビューと行きましょう!
タミヤ 1/48 傑作機シリーズ 中島 夜間戦闘機 月光 11型甲
月光は日本軍が開発した夜間戦闘機です。連合国はこの機体をIrving(アーヴィング)と名付けました。
プラモデルになった月光は1/48スケールで全長263mm、ウイングスパン(両翼端の幅)354mmと結構な大型機です。
展示場所はしっかり確保しておきましょう(笑)
キット自体はストレート組ですが、本体の塗装はマホガニーをシャドウにしたグラデーション塗装にしています。
多くの飛行機模型で行われるグラデーション塗装ですが、挑戦してみるとなかなかに効果的な立体感が演出できて作っていて楽しくなりました。
日の丸は付属のデカールではなくマスキングと塗装による再現です。
デカールを貼ると段差になるのと、スジボリになじませるのは難しいと思ったから挑戦してみましたが、それほど難しい作業でない割りに見栄えが非常に良いので、これからも日本軍飛行機模型を作るときは取り入れたい塗装技法ですね。
胴体にある撃墜マークと垂直尾翼にある機体番号は付属のデカールを使用しました。
機体自体は割とスリムで後ろから見ると伸びやかなラインが楽しめます。
このキットはレーダーの有無とデカールの違いで3種類のバリエーションを製作できます。
自分はこの月光に乗りB29撃墜王と呼ばれた遠藤大尉機(キットのバリエーションで言うとB)で製作しました。
搭乗者が分かっている機体の場合は設定なども気になるところですが、その辺の戦史にはあまり詳しくないので割と自由に作っています。
敵味方識別隊(主翼の黄色い帯)もデカールではなく塗装で再現。
ここのデカール貼りはかなり難しいと思うので、発色させるには少し手間ですが塗装してしまったほうが綺麗に仕上がると思います。
プロペラの黄色い帯はデカールを使用。うまい事使い分けていきましょう。
タイヤは完成させた状態で紙やすりの上を滑らせて削り、自重で潰れた感じを再現しています。記事も書いていますので読んでみてください。
この伸びやかな主翼は月光の見どころの一つ。
しかしホント70数年前にこんなものが空を飛んでいたなんて想像できませんね。
戦車模型はドイツ、ソ連ものばかり作っていたのであまり意識しませんでしたが、こうやって国産の戦争兵器を作っていると色々と思うものがありますね。
数年前に亡くなった自分の祖父は戦争経験者で、終戦まで鳳翔という航空母艦に乗っており機銃で1機撃墜しているのですが、亡くなる間際までその時に人を殺めているから地獄に落ちるのではないかと言っていました。
あぁ重い話はやめにしましょう。日本軍のプラモデルは初めて作ったのですが外国の兵器と入る感情がまったく異なりますね。
でもそういう事を思いながらプラモデルを作るというのもすごく大事な事だと思いますよ。こればっかりはロボットのプラモデルでは経験できませんから。
夜間戦闘機ということで黒バックで撮影してみました。
当時の夜なんて本当に暗闇でしょうから、その環境で待機して出撃し戦闘するパイロットの心理とはどのようなものだったのでしょうか。
そしてその機体を整備し戦場へ送り出す整備班の感情は…なんて妄想が広がっていきますね。
AFVや飛行機模型を黒バックで撮ると締まりが増して非常にカッコよいのですが、暗くなって見たいところが見えなくなるのは模型ブログ的にはなんともいえませんね(笑)
各部のアップ
コクピットと主翼部のアップです。
台所事情の良くない日本軍の飛行機は塗装の質が悪く、飛ばしたり触ったりするだけでペリペリ剥がれるとのことなので、各部にはハゲチョロを施しています。
ハゲチョロ加工の後は全体をウォッシングしてトーン調整や雨だれの汚れ感を再現し、エンジン回りは廃棄汚れをウェザリングマスターで書き込んでいます。
主翼左側はコクピットに乗り込むステップとなっていますので、人が手をかけ足を乗せるシーンを想像してハゲチョロを強めに施しています。
上の画像からコクピットに乗り込むためにパイロットが手をかけ足をかけるイメージが伝わればうれしいです。
コクピット窓枠の塗分けはすべてマスキングテープで行い、0.3mm真鍮線で支持棒を追加しました。
窓の塗分けとマスキングはカーモデルで鍛えていますので、ここはベテラン飛行機モデラーにも負けないぞと頑張りました。
個人的には結構綺麗に塗れたと思っています。カーモデルでは窓枠の塗装品質が仕上がりに大きく影響しますが、飛行機模型でもとても大事だと思いましたね。
完成するとあまり見えませんが、このキットはコクピットの出来が非常に良いのもポイントです。
しっかりとモールドされたパーツを丁寧に塗分けて組み立てるだけで非常に精巧なコックピットが楽しめます。
シートベルトはプラペーパーに付属デカールを貼り立体的に仕上げています。
月光最大の特徴である20mm斜銃です。
速力や飛行高度で連合軍の爆撃機に劣る月光が活躍できたのもこの斜銃があってこそです。
甲型は斜銃が3挺に強化されたモデルで、プラモデルではハッチの開閉を選択して組むことが可能です。
斜銃は少ないパーツ点数ですが架台もリアルに再現されています。
マニアに言わせればディティールアップできる箇所も多いのでしょうが今回は素組で留めています。
エンジン、プロペラ周りのアップです。
実機の近くに立つとこんなイメージで見えるのでしょうか。迫力満点ですね。
胴体下部のアンテナにはストレッチリギングでアンテナ線を張りました。
モデルカステンのストレッチリギングは細くて張りやすいので大変おすすめです。
組みやすくて迫力満点、万人におすすめできる良キットです。
ということで、タミヤ 1/48 月光のレビューでした。
初めての飛行機模型でしたがとても楽しく、また良い感じに仕上げることができてホッとしました。
このキットを製作するきっかけとなったIPMS JAPAN様の飛行機模型コンテストで初飛行機模型ながら佳作を受賞できました。
いやぁこれは嬉しいですね、自称ビッグスケールモデラーなので次は1/32のゼロ戦でも作っちゃおうかな?
また一つ雑食モデラーとしてやれることが増えました!
飛行機模型めちゃくちゃ楽しいですよ!
製作レビュー記事一覧はこちら
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撮影機材
今回の完成品はPanasonicのミラーレスカメラ G99を使って撮ってみました。
もう一つ持っている僕のブログでカメラレビューしていますので、良かったら覗いてやってください!