全20回に渡る製作記を経て、タミヤ ビッグスケール 1/12 カレラGT 完成しました!
製作した当時はiPhoneしかなく製作記録はすべてスマホで撮影してきましたが、現在はミラーレス一眼を使っていますので、今回はブログ用に写真を撮りなおしました。
当時の写真と一緒に完成レビューといきましょう!
プラモになってもカレラGTスーパーカー!
カレラGTは2003年~2006年の間に1270台のみ生産されたクルマです。製品コードは980。ちゃんと番号あるんですね。
ル・マンを見据えて開発された5733cc V10エンジンをミッドシップにマウントし、車両重量は1380kgと軽量。0km-100kmを3.8秒、最高速度330km/hをこなすスペックはまさにスーパースポーツと言ってよいでしょう。
スーパーカーになってもそのたたずまいはまさにポルシェそのもの
全長4631mm、全幅1921mmはカレラらしからぬ超ロング&超ワイド。
それなのにどこから見てもちゃんとポルシェと分かるデザインと流麗なボディラインはまさにヘリテイジ!
後ろから見てもこの美しさと存在感。
販売価格はドイツ価格で39万ユーロ。当時のレートで5070万円となっております。
それがプラモデルであなたの手の元に届くなんて、いやはや模型は素晴らしい趣味ですね。
1/12になっても全長38cm、重量1.6kgと、とんでもない迫力が味わえますし値段は1456分の1で購入可能です(笑)
実車は中々売れないクルマだったんです
当時は1500台限定生産の予定でしたが、「ポルシェの高価格帯限定車は中々売れない」というジレンマの通り販売は難航。
結局1270台で生産終了し、その後になって価格が高騰してしまうというちょっと悲しい背景をお持ちのクルマです(笑)959は即完売したのにね。
ドライビングが大変難しいクルマであったことも人気に火が付かなかった理由のようです。
カレラGTのミッションはセミATもあった当時のスーパーカーの中で際立つワイルドな6MT。
すさまじいエンジンパワーに対して用意されたφ169mmの小型のセラミックコンポジットクラッチは操作が非常に難しく、車体そのものもピーキーでコントロールが難しかったとか。
あんまり良い話ではありませんが、映画ワイルドスピードの主人公ブライアン・オコナーを演じたポール・ウォーカーが交通事故で亡くなった際に乗っていたクルマもこのカレラGTです。原因はスピードの出しすぎらしいですが。
フルオーダーされた内装も作り込む!
キットでは内装色をアスコットブラウン/ブラックのツートン、ダークグレイ、テラコッタの3色から選んで製作できますが、実車では比較的自由にオーダーを受けてくれていたようで、ネットで実車画像を探していても色々な仕様が出てきます。
僕はダークグレイをベースに、部分的にスエード調を採用したツートンカラーで仕上げました。
ツートンの塗り分けは主にガイアの黒サフと、ガイアのジャーマングレー、あとはつや消しトップコートの使い分けで質感の違いを表現しています。
シフトノブが木製というあたりが最高にシブい。
キット製作においても木目まで書き込み完全再現しておきました。詳しくはこの記事を読んでね。
上の写真なかなか内装の質感が表現できていてお気に入りです。
イエローはボディカラーが派手なので内装は黒系で塗ると締まります。
逆にボディカラーがブラックやホワイトで塗る場合は、ブラウンや赤系の内装色で仕上げると見ごたえがアップしますね。
ボディカラーをメタリックオレンジに染めた中東のオーナーがいたり、2019年に「ポルシェ・クラシック」(ポルシェのクラシックカー部門)がフルレストアしたモデルは当時存在しなかった「オークグリーン」で塗装されたり、割と自由にカスタムされていますので、内外装とも自由に作って楽しむのも一興かと思います。
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迫りくるカーボン地獄
ドアパネル内側や内装フレームの多くにはカーボンパーツがあしらわれており、今回はそれらすべてを水転写カーボンデカールで再現。
製作レビューでも随所でカーボンデカールが出てきますし、正直カーボン再現が一番時間かかってます(笑)
カーボンデカールはタミヤの極細を使用。スケール的にはベストなのですが近くで見ないと仕上がりが分からないこの悲しさ(笑)
見栄えを優先するなら少し網目の荒い(細目)などもオススメですが、僕はスケール感を優先。写真を拡大してみてくださいな。
カーボンデカールが必要な個所はエンジン内モノコック、内装、ドア内張り、ルーフ、バンパーダクト、ディフューザーなどほぼ全面です(笑)
スーパーカーの夢!フルオープンも可能!
実車では120km/hに達すると自動的に持ち上がるリアスポイラーをキットではプッシュ式可動ギミックで再現。
見た目の上でリアスポイラーは必須派の僕としてはこの姿のほうが好みです。
その他、ボンネット、ドア、エンジンフードなども展開するので、スーパーカー世代の夢であるフルオープンも再現できてしまいます。(ちなみに作者は現32歳なので不景気で翼をもがれた世代ですw)
ボンネットを閉じると本来のボディラインが拝めてカッコいいはずなのに、フルオープンの方がよりカッコよく見えるのはなぜなんでしょう(笑)
あなたは開閉どちらがお好みですか!?
ちなみに開けるとルーフが入っており、実車同様本体に装着可能です。
ルーフを収めると本体の収納スペースはドアポケットくらいしかなくなるので実用性はかなり低めですねってそんなことこだわるクルマじゃないか。
レンズの中望遠域(35mm換算100mm程度)で撮影すると自然な見た目で撮れますが、少し広角側に振って大きく撮るのもカッコいいです。
こういう実車では中々撮れない角度から気軽に撮影できるのも模型ならではの楽しみですね。
1/12スケールはアップで見るのが楽しい!
1/12スケールはスケールモデルの中でもかなり大きめの部類です。
丁寧な工作と仕上げできっちり作ってあげたらアップで見てもご覧の仕上がり。
フロントバンパーは製作中にミスって一度塗料を剥がしているのですが、まったく分からないように修正できています。(その際の記事はこちら)
ポルシェと言えばこの丸みをおびたお尻ですが、カレラGTでも素晴らしい雰囲気をバッチリ再現。
ホイールはキットのメッキの質感が大変良いので剥離や塗装派せずそのまま組んでます。このハイパーシルバーの質感は塗装では中々出せません。
ブレーキから除くディスクローターはPCCB(ポルシェ・セラミック・コンポジット・ブレーキ)で通常のブレーキとは違う独特な色味をしています。
今回は塗装とウェザリングで実車通りの質感で完全再現。ブレーキキャリパーもブリーダープラグまで再現するなどこだわりまくってます。(その際の記事はこちら)
ホイールは通常の市販車ではまず見ないセンターロック。
走行時の負荷でゆるまないよう、左右でねじの向きが変えてあるためロックナットの色は赤と青で分けられています。
エンジンフードはエッチングメッシュでできています。
1/24はクリアーパーツにメッシュパターンのデカールを貼る仕様なので、ここの質感は圧倒的に1/12が優れてますね。
実車のエンジンやボンネットフードのシリンダーはドイツスタビラス社製。キットは付属するシャフトを実車通りピカピカにポリッシュして雰囲気抜群に仕上げています。
ついついいろんな角度から眺めてしまいますね。
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ロケーションの良い場所で撮影を楽しもう
ここからは製作した当時iphoneで撮った写真です。
作者は静岡に住んでいるので海辺に持っていき、防波堤からパシャリ。
富士山を一望するショットでパシャリ。これはお気に入りの一枚。一眼で画角整えて撮りなおしたい…
以前作ったタミヤのパニガーレトリコローレと。お金持ちの気分になれるのがオートモデルの醍醐味(むなし~w)
背景が良いとグッと模型の楽しみが広がりますね。
作って楽しい見てうっとり、納得のタミヤハイエンドキットです
キットのサイズが大きくてなかなか作るのが大変ですが、完成した喜びはすさまじいものがあります。
オートモデラーなら一度は手にしたいビッグスケール。あなたのお手元にもぜひ一台いかがですか?
撮影道具について
カーモデルをやるなら絶対に持っておきたい望遠レンズと一眼カメラ!
画質が良いのはもちろんですが、望遠レンズを使用することで遠近感がなくなり実車の形状や見た目を余すことなく写真化できます。
僕はこのためだけにカメラを買いました(おかげで今では風景撮影も趣味ですw)
僕が使っているカメラはオリンパスのミラーレス一眼のエントリーモデル。
合わせているレンズはパナソニックのズームレンズ。基本的に絞りはF8、画角は50mm(35mm換算100mm)で使用。
このセットはカメラを始めるには比較的買いやすい値段ですし、オリンパスとパナソニックのカメラは最短撮影距離が短く小さい物の撮影が得意でキレイにクッキリ撮れるレンズも多くて模型向きです。
なんならこのセットだけで風景から家族写真までなんでもこなせるので本当にオススメです。
レンズ性能もとても良いのですべてのモデラーさんにお勧めです。カッコいい模型を作ったら良いカメラでパチッと美しく写真に収めましょう~!
リンク
カレラGTのキット開封レビューはこちら!詳しく解説しています↓
製作記をはじめから読みたい方はこちら↓