長きにわたる製作記事を続け、タミヤ 1/12 CBR1000RR-R FIREBLADE SP ドライカーボン外装 サーキット仕様
ついに完成!!
今回はそんな苦労の完成品を写真たっぷりレビュー!!
ちなみにカウルを外した車体のみの完成レビューは下記記事にまとめています。
タミヤ 1/12 CBR1000RR-R FIREBLADE SP ドライカーボン外装 サーキット仕様
完成品はこちら!!
キット発売日に買ってすぐに作業を開始したものの完成したのが11月2日…久々の3カ月物になりました。
今回も模型としての外連味よりかはリアルな使用感と実車の質感を重視した仕上げとなっています。
タミヤのカーボンスライドマークを貼り込み再現したドライカーボン外装は実車のオプションラインナップ数と同じ全4点。
- カーボンフロントフェンダー(税込93,500 円)
- カーボンエアボックスカバー(税込115,500 円)
- カーボンハガー(税込73,700円)
- カーボンアンダーカウル(税込220,000円)
総額502,700円…
高ぇ…
それがプラモデルならスライドマーク1枚(約600円)と時間と根性さえあれば楽しめます(笑)
今回はサーキット仕様ということで保安部品も外していますので近代SSの流れるようなテールのスタイリングがより強調できました。
シングルシートカウルでサーキット仕様ということなのでリアステップも外し、いつもなら製作するバンクセンサーもなしの状態で製作しています。
ドライカーボン化することで赤い部分の面積が減りますから最初はカッコよくなるかなぁと思いましたが、組んでみたら大変カッコよく惚れ惚れです。
この鮮やかなレッドとブルーのカウルに対してマットブラックのカーボンカウルのコントラスト差がたまりませんね。
ちなみに今回は先ほどの説明通りタミヤのカーボンデカールを使いましたが、作っている最中にオートモデルのカスタムパーツメーカー「Studio27」さんからカーボンデカールフルセットが発売されましたので、カーボン化にトライしたい方はこちらの購入がおすすめです。
オプションデカール入りな上、パーツに合わせてデカールがカットしてあるので楽です(笑)
今回は自然光ではなく室内でストロボを使って撮りましたが、タンクに当たる光の質感が艶めかしくてこれはこれでいい感じ。
背景も一色シートなので実車カタログのように撮れました。
リアル系で仕上げるとこういう楽しみができるのも良いですね。
今回のCBRを組んでいて感心したのが強度面がこれまで以上に高くなっていること。
本体の精度と組みやすさはもちろんですが強度も向上したことにより非常に安心して作業ができるようになっています。
タミヤなら過去10年くらいのキットなら精度的にまず問題なし!と言われますが新しいものはさらに良くなっていてちゃんと進化しているんですねぇ。
カウルのデカール貼り回でも解説しましたが、カウルを組み立てた状態でデカールのストライプの位置を決めてから貼っていますので各部のデカールのラインはぴしっと揃っています。
デカールのズレは完成品を見たときに妙な違和感となってしまいますので慎重に作業してください。
そう言えば昔は重量バランスの適正化といってサイレンサーがセンターアップになった時期がありましたが、最近はすっかりスイングアーム横に戻ってしまいました。
左右の重量バランスが良くなっても重量物が上にくることによる操作感の悪化はネックだったのかもしれませんね~。
ホンダのスーパースポーツはライバル車に比べてスリムさを重視している方ではないですが(パニガーレなんか本当にスリム)、過去に販売された同社のSS車に比べるとスリムになった印象です。
では続いて各部のアップを見ていきましょう!
各部のアップ
ハンドル、タンク、メーター周り
バチバチ決まって気持ちいいフロントカウル周りのアップです。
特にタンクとエアボックスカバーの吸いつくようなはめ込み感はぜひ皆様に味わってほしいところ。
ドライカーボン外装の編み目とテロテロに仕上げたウイングエンブレムは大きな見所。
メーター周辺部のアップです。
車体の完成レビュー編でも紹介しましたが、ハンドル周りは実車資料を参考にきっちりと塗り分けツヤなどの質感も実車同様に合わせてあります。
コックピットのアップです。
カウルが付くとまた一段と凛々しさが増しますね!
サイドカウル周辺
デカールを貼ったら編み目模様が消えてしまい、メッシュ塗装で再現し直したニーパッド(B41、42)の質感が良く分かります(笑)
フレームの梨地塗装に対してのカウルのツヤ感がなんともいい感じですね。
今回はどこまでアップしても耐えうる見た目になるように仕上げたのでこんなに寄っても楽しめますが、模型よりもホコリが気になってしまう点は反省(笑)
アップで耐えうる見た目にするには塗装時の希釈は薄めで何度も重ねる方法がおススメです。
希釈が濃いと塗装面がザラ付きアップで見るとキレイに見えません。
目線を少し下ずらしてサイドカウルからアンダーカウル周辺をアップ。この密度感がたまりません!
30分割以上に分けて貼り込んだカーボンデカールの質感はいかがでしょうか?
アップしないと黒塗装にしか見えないのはツライです(笑)
今回初めて導入したタミヤラッカーのスパークリングシルバーを筆塗りして塗り分けたボルトヘッドの質感もいい感じ。
今後は定番塗料として活躍してくれそうな予感です。
フロントホイール周辺
写真の構図的にはホイールに目が行きますが、見て欲しいのはカウルの合い具合(笑)
ヘッドライトとアッパーカウル、サイドカウルの密着具合からいかにこのキットの精度が高いかがお分かりいただけるでしょう!
普通に組むとフロントフェンダーは車体色(グランプリレッドの場合は赤色)なのですが、ここもドライカーボンになることで車体の見た目が引き締まりました。
左サイドは追加した配線類と新造したホースジョイントが中々リアルに仕上げられたと思います。
フロントカーボンフェンダーのボルトモールドが潰れないように配慮しながらカーボンデカールを貼っています。
アンダーカウル~リアスイングアーム周辺
アンダーカウルからリアにかけては質感に差が出るように丁寧に塗装をしていますので、実は一番見て欲しいところです。
このカットに僕の仕事がすべて詰まっていると言っても過言ではありません。
フレームの質感とスイングアームのツヤ感の差、カウルの研ぎ出し、カーボンデカールの質感、マフラーの塗装、シフトペダルのディティールアップ、スタンドのバネ、ステップボードの味気ないシルバー感などアップで見て欲しいです。
リアルに彫り込んだチェーンはカウルを付けるとますます目立たなくなりましたが(笑)、このキットで一番がんばったポイントのひとつです。
シートの生地感を演出する梨地塗装なども注目ポイント。
気合を入れたマフラー周辺。
エキパイが可変排気バルブユニットからサイレンサーにかけて分岐する構造になっていますが実車だと下側の細いエキパイがより良く焼けますので、そんな雰囲気も完全再現。
メインのエキパイには溶接跡の部分だけ焼けが甘くなりラインが入っているように見えますので、焼け色のクリアーカラーを吹く前にマスキングして溶接跡を再現しています。
ここは実車オーナーさんに非常に高く評価してもらいました!
可変排気バルブユニットの開閉動作を担うワイヤー(配線?)も追加してあります。
ウォッシングでシミを付けたマフラーの質感や、合わせ目を消した後に再度彫り込んだアンダーカウルの分割線なども見どころです。
マフラーの塗装方法は詳しく解説した記事を用意しましたのでぜひご覧ください!
ここは車体の完成レビューでも解説している箇所なので多くは語りませんが、個人的にはスタンド裏の肉抜き穴は埋めることをおすすめします。
スタンドがこれまでのパイプタイプと異なりモノコック形状になったので肉抜き穴が目立ちます。
タイヤの磨き方もまとめていますのでぜひチェックしてくださいね。
その他のカット
真正面、真後ろ
今回はさらに高まったキットの精度によりフロントタイヤがびしっとまっすぐ取り付けられるようになり、真正面からの写真がよりカッコよく撮れるようになりました!
真正面から見た姿は彗星ヒヨコに見えなくもない…(笑)
タミヤキットとはいえこれまでのバイク模型は車体とホイールの垂直ラインをビシっと出すのは難しかったのですが、今回は普通に組んだだけでびしっと仕上がりました。
後ろ姿です。
後ろもスイングアーム取り付け部の剛性が高くホイールがびしっと垂直に決まります。
ここから見るとスプロケ部の彫り込み加工が結構効果的に決まっていることが分かりますね~!
こうやって前後を並べた写真を撮るとバイク誌の特集ページみたいで燃えます(笑)
構造が複雑になってもしっかり組み立てやすく進化している…作り手側のこういう細かい配慮に気づけるモデラーになりたいものです。
前回作ったYZF-R1Mとツーショット
去年作ったバイク模型であるYZF-R1Mと一緒に撮影しました。
ブルジョワでないと並べる機会すらない2台ですが模型でなら可能です(笑)
キット化してくれたタミヤさんには感謝しかありません。
後ろ姿です。
最近のSSはどこも前後オーリンズの電子制御サスを採用していて、突き詰めたらどれも同じようなものになってしまうのかな…とか思っていましたが、こうして並べるとそんなことは全然なく両社の設計思想やデザイン思想が読み取れて面白いですね。
このショットはお気に入り!
皆様も組みやすくてカッコいい、弄りごたえ抜群のバイク模型にぜひ挑戦してみてくださーい!
今回使用したキットとパーツ一覧
キット:タミヤ 1/12 CBR1000RR^R FIREBLADE SP
改造パーツ
基本的に高価な改造パーツは使わない主義なので、今回も純正オプションと最低限のディティールアップパーツで済ませています。
撮影機材
使用カメラ:Panasonic Lumix G99
Lumix G99が採用するマイクロフォーサーズというフォーマットはコンパクトさと高画質を両立し、シャッタースピードがつらい室内の撮影においても強力な手振れ補正でサポートしてくれる他、被写界深度が深いためピントが合っている範囲が広く模型撮りにベストなカメラです。
使用レンズ:Panasonic Lumix 12-60mm F3.5-5.6
ズームレンズが豊富なパナソニックの中でも安価なレンズですが最短撮影距離が20cmと非常に寄れるので製作中から完成までこのレンズ一本でこなしてます。
バイク模型の完成品を取る場合は50~60mm(35mm換算100~120mm)を多用していますよ。
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