前回の記事で後ハメや改造などの基本工作が完了しました。
今回のテーマである「基本工作だけで作る」の通り追加ディテイールアップは一切施していないので、この段階での見た目は普通に仮組した状態と変わりませんね…。
最近はこういう地味なやつはウケないガンプラ界ですが、だからこそ基本を忘れずに進めたいと思うこの頃です。
今回は塗装編ですが成型色とほぼ同じ色で塗装し、取り扱い説明書の完成見本のような姿で作っていきます。
どこまでも地味なガンプラ作りを刮目せよw
基本色の塗装
パーツ点数はそんなに多くないHGのキットですが、細かい塗り分けは多いので気合を入れて丁寧に作業しましょう。
パーツの洗浄
キットは全体にヤスリを掛けているのでホコリ除去も兼ねてパーツは洗っておきましょう。
ゴテ盛りでないHGクラスなら超音波洗浄機に丸ごと入るのでサクッと洗ってしまいます。
超音波洗浄機でホコリを洗う場合は中性洗剤などは混ぜず水のまま洗ったほうが良いです。
中性洗剤を使うほうが油分の除去力は高いですが、すすぎをしっかりしないと塗膜が剥がれやすくなるので要注意です。
超音波洗浄機は通販で安く買えるので一つ持っておくと便利ですよ。
関節グレーの塗装
最初は部品点数が多いわりに塗っておしまいで済む関節グレーから始めました。
関節を塗ると部品がごっそり減るので気が楽になるんです(笑)
- 塗装色:クレオス MSグレー ジオン系
- トップコート:クレオス スーパースムースクリアー
関節は定番のMSグレージオン系。サフレスでパーツにそのまま塗装。
このブログでも良く紹介しているメカサフシリーズより癖のないナチュラルなグレーでSEEDやウイングなどの平成系MSにもぴったりでおすすめのカラーです。
メカサフは赤みがあってZ系のMSなどにはピッタリ
ブルーの塗装
- 塗装色:クレオス MSブルーZ系
胸部のブルーはMSブルーZ系です。サフレスでパーツにそのまま塗装。
ストライクのブルーは設定画でもかなり濃いめのブルーなのでMSブルーZ系がマッチしますね。
背面ダクトの塗り分けがあるのでトップコートはまだやりません。
イエローの塗装
- 塗装色:クレオス MSイエロー
ブレードアンテナ、シールド、ストライカーパックのフィンなどはMSイエローです。サフレスでパーツにそのまま塗装。
MSイエローはガンダム系のイエローにピッタリな少し濁りのあるイエローなのですが、この色を調色するのは非常に難しいので専用色があるのは大変助かります。
イエローは下地の影響を非常に受けやすいので、このキットのようにイエローの成型色に塗れば済むパーツはわざわざわサフを拭いたりしないほうが良いですよ。
よく何でもかんでもグレーのサフを吹いていて本塗りの色が濁っている人を見かけますが、成型色と同じ色で仕上げる場合はサフなんていらんのですよ。
ストライカーパックのグレーの塗装
- 塗装色:クレオス ミッドナイトブルー
ストライカーパックは一段濃いブラック寄りのグレーなのでミッドナイトブルーをチョイス。ここもサフレスです。
上記のブースターには結構なヤスリ傷が見えていますが、スーパースムースクリアーなどフッ素系つや消しコートを使えば消すことが可能です。(単純に黒系の塗装だとヤスリ傷が見えやすいだけで、他の塗装色もサフレスなら傷が残っていますので気にしなくてOK)
つや消しコートで下地傷を消せることを知っているとヤスリ掛けの工程が大幅短縮できます。
ヤフオクモデラーとかでやたら製作スピードが速い人はそういうテクを使っていたりする。
レッドの塗装
レッドの塗装は注意が必要です。
ストライカーパックの羽の部分でグレー地の上にレッドを塗り分ける必要がありますが、そのために発色を良くする下地を塗ると、赤成型色のプラ地に直接レッドを塗った色と色味が異なってしまいます。
そのためレッドの塗装を合わせるために赤い成型色のパーツにも下地色を吹く必要があります。
- 下地色:ガイア サーフェイサーエヴォ ホワイト + クレオス モンザレッド
白サフに塗装色で使う赤色を混ぜて作ったピンクサフを下地色として塗装します。
ストライカーパックの羽はグレー部をマスキングして一緒に塗りましょう。
そしてレッドを塗装。
- 塗装色 クレオス モンザレッド
ピンクサフを入れると赤の発色がより鮮やかになるほか、白下地から塗る場合より早く塗装色が出るので塗膜が薄く仕上げられます。
ホワイトの塗装
- 塗装色:ガイア Exホワイト
ストライクガンダムはホワイト100%の塗装指示なのでExクリアーベタ塗りです。
武装の塗装
- 塗装色:ガイア メカサフ ヘヴィ
MSグレージオン系の塗装説明の際に「メカサフは赤みがある」と書きましたが上の写真で見比べてもらえると分かりますかね?
各部の塗り分け
実は細かい塗り分けの多いエールストライク。
丁寧に作業してひとつづつクリアーしていきましょう。
ストライカーパック、シールドの塗り分け
- 羽の基部:クレオス MSグレー ジオン系
- シールドのホワイト:ガイア Exホワイト
先ほど塗り分けた羽のレッドの発色具合にも注目してください。キレイに色が出ているかと思います。
羽の基部の塗り分けは意外と見落としがちの箇所です。
各部のグレーの塗り分け
HGキットには関節色を塗り分ける箇所が意外と多いです…
コレ地味につらい(笑)
- 塗り分け:クレオス MSグレー ジオン系
もう頑張ってマスキングして塗ってくださいしか言うことないです(笑)
ツインアイの塗り分け
ツインアイの塗り分けは細かい作業が多いですが、シールなどを使わず塗り分けで塗装すれば非常にシャープな仕上がりになります。
- クマドリパーツ:クレオス モンザレッド
- ツインアイ:クレオス MSイエロー
- カメラ外周部:タミヤ エナメル フラットブラック
この部分の塗装方法は別記事で詳しく紹介していますのでぜひご覧ください!
ストライカーパックの塗り分け
ここは好みで塗り分けたけど、塗ったほうが仕上がりが引き締まると思います。
- 塗り分け:クレオス ミッドナイトブルー
パーツ裏側の塗装
スカート裏など完成後に裏側が見える部分をグレーで塗り分けておくと情報量がアップします。
- 裏打ち:タミヤ エナメル ジャーマングレー エアブラシ吹き
ここはお得意のエナメルエアブラシ吹きで塗り分け。
はみ出して良いので裏側を塗り分けた後、はみ出た部分だけをエナメル溶剤で拭き取れば上の写真のようにキレイに塗り分けられます。
頭部の塗り分け
- カメラ部:ガイア コバルトブルー + ガイア Exホワイト
- ヘルメット横インテーク:タミヤ エナメル ジャーマングレー 筆塗り
カメラ部は丁寧に外周部をマスキングして調色したライトブルーを塗り分け。
人によっては先にカメラ色を塗ってからマスキングして本体色のホワイトを塗ったほうが楽かもしれません。
インテークは良い面相筆を使ってエナメル塗料を一発塗り。慎重に仕上げましょう。
はみ出た場合はタミヤの硬い綿棒を使って丁寧に拭き取ればOKです。
この綿棒はデカール貼り時の水分抜きなどには向きませんが、先端が硬くケバ立ちにくいためエナメル塗料の精度の高い拭き取りなどには非常に便利です。
足裏、スラスターなどの塗り分け
塗り分けもこれで最後!頑張って作業しましょう!
- 足裏の肉抜き:タミヤ エナメル フラットブラック 筆塗り
- 背面、スカート裏のスラスター外周部:クレオス モンザレッド
- 背面、スカート裏のスラスター内部:タミヤ エナメル ジャーマングレー 筆塗り
- スカートアーマー手前のインテーク:タミヤ エナメル フラットブラック エアブラシ塗り
最近のHGは部品点数削減とつま先の小型化リファインが主流のため、足裏に大きな肉抜き穴があります。
ここはパテで埋めるのがセオリーですが表面処理まで考えると地味に面倒です。
そんな時は黒で肉抜き穴を塗りつぶしてスラスター風に仕上げてしまいましょう。
エアブラシだと奥まで塗料が入り込まないので筆塗で塗りつぶすのがおすすめです。
背面スラスターの塗り分けはこのキットの最難関ポイント。技術の差が出ます!
ストライク大好きです!とか言ってるモデラーの大体がここの塗り分けをスルーしていたりするので「どこが好きやねん」とめちゃくちゃがっかりするのですが、そんなことSNSでは言えない(笑)
ちなにみに塗り分けには結構手間がかかっています…。
- 最初にスラスター外周部をマスキングし、ピンクサフを吹く
- そのままモンザレッドを吹きスラスター外周部の赤を塗る
- マスキングを剥がし面相筆を使いエナメルのジャーマングレーをスラスター内部に塗る
- ジャーマングレーがはみ出た場合面相筆で拭き取り修正する
- 一旦塗装部をExクリアーでクリアーコートしエナメルの塗装部を保護する
- タミヤスミ入れ塗料ブラックでスミ入れを行う
と全6工程。丁寧にぴしっと塗り分けるには結構な作業が必要です。
ポイントはエナメルで塗り分けた後にクリアーコートしてスミ入れできるようにすること。
スミ入れで赤とグレーの境目に黒が入るとスラスターの塗り分けががシャープに仕上がります。
スミ入れ、トップコート
やっと塗装が終わりました。各部のパーツにスミ入れしてトップコートしたら塗装完了です。
- スミ入れ 白パーツ:タミヤ スミ入れ塗料 グレー
- スミ入れ 赤、青、グレーパーツ:タミヤ スミ入れ塗料 ブラック
- スミ入れ 黄パーツ:タミヤ スミ入れ塗料 ブラウン
- トップコート:クレオス スーパースムースクリアー
これにて塗装完了!お疲れ様です!
最終組み立て
塗装が終わったらあとは組むだけ。
頭部は後ハメ加工してあるので接着剤を塗布してから押し込みます。
位置きめしやすくガッチリくっつくエポキシ接着剤がおすすめです。
PC002のポリキャップを採用するようになってから胴体周りの部品点数がさらに減り組み立てやすくなりました。
成型色とほぼ同じ色で塗っていますが、各部のシャープな塗り分けやスカート裏の塗装により密度感が上がっていると思います。
足回りは後ハメのおかげで塗装後に組み込めるようになっています。
ここは接着剤なしでも割とカッチリ組めますが、組んだ後はばらさないのでエポキシ接着剤で固定すると良いでしょう。
接着剤ははめ込まれる側(この場合白いスネ装甲)に塗布すれば、差し込んだ時にはみ出ません。
腕は普通に組めます。
RGエクシアの手首を流用していますが、やっぱり可動指や平手があると良いですね。
可動指改造パーツ化してくださいマジで
ということでRGエールストライクガンダム完成です。
完成レビューはこちら!
写真たっぷりでキットの魅力をご紹介!