前回の投稿で基本塗装が完了しました。
今回は最初に塗装の仕上がりチェックを行うために組み立てを行います。
その後デカール貼り、トップコートを行い最後にウェザリングを施し完成させます。
組み立て
グラデーション塗装は仕上がりが統一できていないと組み立てた時にバラつきが生じて違和感が出てしまいますので、一旦塗装が完了したら必ず組み立てて仕上がりを確認しておきましょう。
今回行ったマホガニー立ち上げは黒立ち上げに比べてグラデーションがキツくならないので多少グラデーションがばらついていても違和感が出にくいのがメリットなのですが、完成してから色味が揃わなかった…となると何とも言えずカッコ悪いので組立チェックは必須です。
まずはユニットごとに組んで仕上がりチェック
取説に従いユニットごとに組み立て仕上がりを確認します。
内部フレームをウェザリングしないのであれば、後ハメ箇所はこの段階で接着してしまっても大丈夫です。
組み立てたら左右の腕や脚のパーツを見比べて、グラデーションの仕上がりをチェックします。
仕上がりの理想は左右あるパーツをぱっと見てどっちが左でどっちが右か分からないくらいを目指します。
右手でエアブラシを持つ場合は部品の正面から見て右側を塗りすぎてしまう傾向にありますので仕上がりのバラつきに気を付けてください。
どんどん組み立てていきます。
僕は基本的に組み上げまでパーツの色合い(本体青と関節グレーのマッチング等)はチェックしません。
パーツを塗装棒から外すのが面倒だからです
なのでこの瞬間はいつもドキドキ(笑)
でも何とかグフらしい良い色に仕上がってくれました。
MSブルーZ系はグフにもぴったりです。
武器類も特に問題ありません。
グフのヒートサーベルって本来の設定では使い捨ての実体剣だったはずなのですが、ファーストガンダムでビーム刃のように伸びる描写があったため、このキットも刃が取り外し式になっています。
全体的な仕上がりチェックも終えましたが、特にリテイクや塗り直しはなさそうです。
人間慣れてくると意識しなくても左右を同じように仕上げられます
フィンガーバルカンの指がプラプラ問題w
改造編で指の独立可動をやりましたが、塗装でちょうどよいフリクション(渋さ)になると思いきや全くのプラプラになってしまいましたw
なのでここはラジコンをやっていた時に使っていたタミヤのアンチウェアグリス(ものすごく硬いグリス)をボールジョイントに盛り付けて無理矢理渋くして対応しました。
指の独立化改造をしたい方はボールを瞬着などで太らせておくことを強くオススメします。
ザクとは違うのだよ
できました。カッコいいー!
グフカラーに染め上げたプチッガイもゴキゲン!
改造編で行ったシールドの取り付け位置加工により、違和感のない腕の向きでシールドが保持できるようになりました。
尖ったスパイクも良い感じですしグラデーションの違和感も特にありません。
重厚な質感のグフに仕上がってくれました
デカール貼り
ミリタリー調(MSV調)に仕上げるつもりなのでデカールを貼っていきます。
ただスケールが1/144なので最小限に抑えることにしました。
妙に少ないのも変な気がしますが市販されているデカールの多くはスケール換算すると人間の体より大きく、そんな大文字の注意書きなんてあるかなぁ…と思ってしまうワケで。
設定考察厨はこれだからいかん
とモヤモヤ考えている内に貼り終えました(笑)
最低限のコーションマークのほか、MSV感とジオン系MSらしい装飾感を演出するため、腰、肩、胸にラインデカールを貼り込んでいます。
ラインデカール及びコーションマークはベルテックスジャパンのシステムマーキングSSホワイトを使用しました。
このデカールは1/144のガンプラにピッタリなサイズ感で、コーションマークと複数種類のラインデカールがセットになった大変使えるアイテムです。
ラインデカールは貼るのが楽しくて結構好きです(笑)
ラインデカールは位置決めするまでは水のみで作業し、位置が決まったら軽く乾燥させた後にマークソフターを塗ってすぐに拭き取ってあげるとバッチリ密着します。
ラインデカールの位置決め中にマークソフターを使うとデカールが伸縮しラインの太さが変わってしまうのでおすすめしません。
トップコート
デカールを一日乾燥させたら一度全バラし、つや消しクリアーでトップコートします。
- ガイア Exフラットクリアー
トップコートはお気に入りのガイアノーツ Exフラットクリアーです。
ウェザリングを施す場合はExフラットクリアーをいつもより薄めに希釈して、つや消しの度合いを僅かに抑えておくと、ウォッシングのふき取りがやりやすくて良いですよ。
ウェザリング
このグフをカッコよく仕上げるためのキモであるウェザリングを施します。
ウェザリングにはある程度セオリーや順序がありますが、僕は基本的にトーンを落とすウォッシング→運用場所を想定したウォッシング→傷等の書き込み→ウェザリングマスターによる焼け、オイルなどの表現、という順場で進めています。
トーンを落とすウォッシング
作品に重厚感を与えるウォッシングです。
ウォッシングはフラットブラックで!と言う方やハウツー本も多いですが、黒いウォッシングは作品にものすごく影響を与えてしまい、やりすぎると色の沈んだ黒い何かにしか見えなくなることがあるので僕はほとんどやりません。
オススメなのがタミヤエナメルのジャーマングレーを9、フラットブラックを1の割合で混ぜた少し濃いグレーを使う方法です。
やりすぎない程度にトーンが落とせますよ。
折角なのでウォッシング前後で違いを見比べてみましょう。
こちらがウォッシング前
こちらがウォッシング後
- エナメル ジャーマングレー + エナメル フラットブラック(比率9:1)
先ほど紹介したレシピでウォッシングを施しました。
僅かにトーンが落ちグラデーションの陰影が目立つようになった上、クッキリ目立っていたラインデカールの白色も機体に溶け込むようになりました。
ウォッシングの拭き取りはバンバン新しい綿棒に交換しながら、ひたすら上から下に擦っているだけです。
一緒に写っている黄色い容器は100均で買ったライターオイルです。
揮発が早いので溶剤によるケミカルクラックが起きにくいので気に入っています。
ライターオイルは匂いがキツイので換気には十分配慮してください。
運用場所を想定したウォッシング
続いて運用場所を想定したウォッシングを施します。
- エナメル ダークイエロー + エナメル バフ
グフが出てきた戦場は砂漠っぽかったので、ダークイエローとバフを使って砂っぽい色を作りウォッシングしました。
砂漠には水が無いのにウォッシングするのも変ですが、機体運用後はメンテナンスの為に洗っていると思いますので洗浄後は黄砂交じりの雨が降ったあとのような質感になっているに違いないと言い聞かせて作業(笑)
だけども前の状態に比べてホコリっぽさが増してきましたよ!
傷等の書き込み
エナメルのジャーマングレーとレッドブラウンを混ぜた色を、極細面相筆でちょんちょんと軽くカドやフチに乗せてハゲチョロしておきました。
エース機なので派手なダメージ加工は行いません。
ウェザリングマスターによる汚れ表現
ウェザリングマスターは便利です!
一番便利だと思っていることは、さらっと全体をなでることで作品のツヤ感が抑えられることです!
ウォッシングをすると拭き取り時の溶剤で妙な光沢がでるのですが、再度トップコートするのは正直面倒くさいです。そんな時ウェザリングマスターを使えばそのツヤを抑えることができてしまうのです。
ウェザリングマスターで汚しました。
ライトサンドで全体をはたいてツヤを落とし、バーニアやスネのグリル付近はオイルとススを使って汚します。
あくまで自然な感じで控えめにやります。
最後にウェザリングマスターE(ドライブラシ用)を付属のブラシのハケ側ではたくように施工し、全体を砂っぽくします。
この作業を行うとウォッシング作業で発生した光沢感がキレイに消えて元のつや消しに戻りますので、再度トップコートをする必要はありません。
以上で完成です!
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