前回の投稿でエンジンを作りました。
エンジン作るだけであんな長文書いちゃうなんてどうかしてるぜ!!
記事の内容が皆様のお役に立つことを祈りつつ、今回はフレーム製作編です。
フレームの製作
ゲート処理と合わせ目消し
取扱説明書8番までのパーツを切り出します。
フレームの構造はいつもと同じような感じですね。
フォークのコラムを差し込むパーツ(B33、34)が別体になっていますが、これはおそらくパーツのヒケ対策ですね。
いつも通りの竹割構造なのでメインフレームのB28とB29は合わせ目消しが必要です。
フレームのパーツはゲート数が多い上、各部にゲートに似た突起やモールドがあり、処理のし忘れや削ってはいけない箇所を削ってしまったりと失敗を誘発しがちです。
そんなときは上の写真のようにゲートではなくランナーの部分からパーツを切り離しておき、一つずつ処理していけばゲート処理忘れや加工ミスを防ぐことができますよ。
作ると全く目立たない箇所ですがセンターラムエアダクト内部の肉抜き穴を塞ぐパーツ(B31、B32)が付いていて芸が細かいですね。
合わせ目処理をするため接着剤を流しました。
ここはタミヤセメントの速乾流し込みタイプを使っています。
瞬間接着剤は引っ張り方向には強固ですがねじりや横方向の力には弱くすぐ割れてしまいます。
そのためバイク模型のフレームのように組み立て中や完成後に負担のかかりやすい部分はプラセメントでがっちり接着するのがおすすめです。
昔はプラセメントだと乾燥時間が長く作業が進まないので瞬間接着剤ばかり使っていましたが、速乾タイプは合わせ目消しにも最適ですね。
仮組チェック
フレームを接着したら一度エンジンを合わせておきます。
実はこの確認はエンジンを作る前にやっているので、上の写真のエンジンは未塗装状態です。
エアクリーナーボックスも載せてパーツの納まりをざっくりチェックしておきましょう。
ちょっと改造:溶接痕付け
CBR1000RR-Rのフレーム上面には溶接痕があり、キットでも横方向に凸状のモールド入っていて関心してしまったのですが、抜きの都合で溶接の角度が実車と異なり溶接ビードのモールドも再現されていません。
ここは上の写真下側のようにエバーグリーンのプラ棒幅0.5mm、厚み0.25mmを流し込み接着剤で貼り付け潰して溶接ビードを再現しておきました。
フレームの塗装
基本工作が済んだら塗装します。
- モノコックフレーム部:ガイア サーフェイサー エヴォ ブラック(梨地塗装)
- パイプフレーム部:ガイア セミグロスブラック → トップコートにガイア セミグロスクリアープレミアム
- ラムエア部:ガイア ジャーマングレー → トップコート クレオス スーパースムースクリアー
フレームの塗装指示がメタリックブラック問題
キットの指定ではフレームの塗装色がメタリックブラックになっていますが、実車資料をみてもメタリック感は感じません。
どちらかというとモノコック部分は梨地のザラザラした塗装で仕上げられているように見えます。
これはおそらくなのですが、ザラザラした梨地感からでる独特の光沢(きらめき)感をメタリックカラーのラメと粒子感で表現しましょうというタミヤの思いなのではないかな…と思いました。
実際梨地塗装をされている部分は凸部に光が当たり白っぽく、凹部に影ができより黒っぽく見え、さながらメタリックのように見えるものです。
これはタミヤ凝ってるなぁ~
と感心してしまいました。
ただ実物は(見てないので分かりませんが)メタリックではなくソリッドカラーのはずです。
ここは塗装をこだわって梨地感を出してみることにしました。
黒サフ砂吹きで梨地塗装
黒サフは元々パテ成分で粒子感のある塗料ですが、これをほぼ原液でフレームに吹き付けてみました。
吹き付けが硬すぎる場合はちょっとだけシンナーを加えてください
さらに離して吹くことで塗装面がザラザラボコボコに仕上がります。
仕上がったものがこちら。どうでしょう?かなりの梨地に仕上がっていると同時に、黒で塗っているのに白っぽいラメ感を感じませんか?
これがタミヤがメタリックブラックで出してやろうと狙っていた質感なのだと思います。
通常の塗装で梨地だと希釈ミスの失敗事例になりますが、うまく利用すれば表現にも使えます。
実際に触っても中々の梨地感なのでぜひトライしてみてね
ラムエア部はセミグロスブラック指定ですが、実車では青みのあるブラックなのでガイアのジャーマングレーとつや消しコートで塗装しました。
またパイプフレーム部は梨地塗装では無いようなので、モノコックの梨地部をマスキングしてからセミグロスブラックでパイプ部を塗装しガイアのセミグロスクリアープレミアムでツヤを整えてあります。
セミグロスクリアープレミアムは通常のセミグロスクリアーよりマットで落ち着いたツヤ感になるのでスケールモデルに大変使えます。
水転写デカールのギラつき防止にも便利なので1本持っておくと便利です。
溶接部分も塗装すればパーツに馴染んでいい感じに仕上がりました。
ボルトヘッドの塗装
フレームもボルトヘッド塗装指示があるのでチマチマ塗り分けます。
エンジンパーツと一緒に作業したので色々余計なモノも写っていますが…
- 下地:タミヤ エナメル ブラック 筆塗り
- 塗装色:タミヤ メッキシルバー NEXT 筆塗り
実車資料を見ていたらキットの指示だけでは足りない箇所がありましたので一部追加でボルトヘッドを塗装しました。
塗装ができたらフレームにはデカール貼りがあるので忘れないように行ってください。
梨地塗装をした部分はデカールが定着しにくいのでソフターで柔らかくして貼り付けてください。
エンジンのマウント
フレームが出来上がったので前回作ったエンジンをマウントします。
ビス袋詰めから必要なビスを取り出します。左前だけ1.2×2.5mmという短いビスを使うので注意してください。
反対側で使う1.2×4mmビスを付けてしまうとエンジンパーツにビス先が接触するのでご注意を。
取り付け穴に対してねじの頭がずれたりしないようしっかりセンターを出しながら4つを均等に締めていきましょう。
付属のねじが硬い場合はタミヤから出ている精密ドライバーを使えば失敗しにくいです。
全長が長く力を入れやすいのでビスもナメにくいです
完成しました!
エンジンマウント完了~!
ちなみにビスの頭はボルトヘッドの塗装で行った時と同様の「エナメル黒下地からのメッキシルバー筆塗り」で、プラモールドのボルトヘッドと色味を揃えています。
こうしておけばビス頭の見た目が他のボルトディティールと馴染むので悪目立ちしないですよ。
もうコレだけでうっとりしてしまうカッコ良さですね。
フレームにマウントされたことでシルバーと黒のメリハリがつき、よりエンジンの重厚感がアップしたように感じます。
アップで見てみましょう。
フレームの梨地の質感やエンジンのメタリック感はいかがでしょうか?個人的にはすごくいい感じに仕上がったと思います。
塗っては組んでべろべろ眺めて写真を撮る!これぞバイク模型最高の楽しみ方!
リヤフェンダーの組み立て
ブレーキホース取り付け部の加工
当ブログの「リア(後)」表記は「リア」で統一してあり「リヤ」は使わないのですが、タミヤさんは一貫して「リヤ」表記なのでリヤフェンダー。
リヤフェンダー(B30)はリアブレーキのビニールパイプを差し込むための突起がモールドされていますが、僕はタミヤのパイピングケーブル0.65mmに置き換えるためプラ角棒で適当に受け部を作っておきました。
ちなみに何となく角棒を使っただけで実車のイメージに合わせたわけではありません(笑)
角棒を使わず元々のパイプ取り付け用の突起を利用しても良かったのですが、真鍮線を軸打ちするときに折ってしまったのですプラ材を使うことになったのです。トホホ…
この状態では取り付け軸を手前に出してますが、実車は上からホース類が差し込まれてます。
その他のパーツも切り出し準備完了。塗装していきます。
リヤフェンダーの塗装
ここの塗装はらくちん。
フェンダー、ライトの塗装
- フェンダー本体:ガイア サーフェイサーエヴォ ブラック
- ライトハウジング:ガイア サーフェイサーエヴォ ブラック
- ライト内シルバー部:タミヤ エナメル クロームシルバー筆塗り
ライトハウジングはセミグロスブラックの指示ですが、それだとなんだかチグハグしそうなので黒サフで塗装しています。
最近のタミヤは樹脂や金属などの素材に合わせて意図的に黒のツヤを変えメリハリを付ける傾向があります。
今回もフレームはメタリックブラック、樹脂はフラットブラック、その他の黒はセミグロスブラックとなっていますね。
あえてそのメリハリを付けないほうが本物らしい時もあるので、そんな時は絶妙に微妙なツヤの黒サフが大活躍(笑)
リザーブタンクの塗装
最近のリザーブタンクって丸くないんですねぇ。
- タンク:ガイア ウォームホワイト
- ねじ部:タミヤ エナメル セミグロスブラック
写真でバツつけていますが、最初ねじ部をメッキシルバーで塗ってしまい後からセミグロスブラックと知り修正しました。
修正後の写真撮ってないんです(笑)
リザーブタンクは液面を塗装しても良かったのですが、組むとほとんど見えないようなのでスルー。ポリプロピレンぽさそうなウォームホワイトで塗ってみましたがちょっとやりすぎたか…最近のポリ容器ちゃんと白いしなぁ(笑)
リヤフェンダーの組み立て
塗装したパーツを組んでいきましょう。
リザーブタンクにホースを取り付けました。
リザーブタンクのホースは実車でもかなり太い箇所なのでここはキット付属のビニールパイプを使用しました。
差し込み部にはタミヤのパイピングケーブルから抜き取った芯線を巻き付けホースクリップのようにしています。
実際クリップ止めかは知りませんが見た目のメリハリ重視で(笑)
ブレーキホースはタミヤのパイピングケーブル0.65mmを取り付けています。
クリアーパーツの接着はセメダインのハイグレード模型用を100均の竹串で点付けして接着。
なんだかんだクリアーパーツはハイグレード模型用が一番キレイに接着できます。
というワケでリヤフェンダーも完成。取り付けて今回はおしまい。
リヤフェンダー取り付け完了!
取り付けは接着剤不使用でパチンと付けられます。接着剤で塗面も汚れず素晴らしい配慮。
どんどん密度が上がっていくこの感じたまりませんね。
アップで見てみましょう。
フェンダー裏のボルトヘッドはシルバーから黒か分からないので放置中。
詳細が分かれば塗装しますがここが見える資料が手に入る可能性は低いです、。
そもそも見えにくい箇所なのでそのまま進めるかも(笑)
次回はスタンド、リヤダンパー、スイングアームの組み立てです
細かい改修を加えながら各パーツを作り込んでいきます!