前回の記事はカーモデルのクリアー塗装の方法の紹介でした。綺麗にクリアーは吹けましたか?
クリアーは厚吹きするため完全硬化するまで時間がかかります。
その間はボディを触れませんので、乾燥待ちの間はシャーシや内装を作って遊びましょう。
今回はお手軽にシャーシを作っていきましょう!
シャーシの塗装
まずはパーツを処理しよう
この製作Howto記事を第一回目の仮組編からお読み頂いている方はすでにシャーシのパーツ処理も完了していると思います。この記事から初めて読むよ!という方は、第一回目の記事を読んでみてくださいね。
シャーシを塗装しよう
塗分け指示が大変…そんなもの気にするな!
このZ34もそうなのですが、カーモデルのシャーシ裏は意外と塗分けが多いです。
特に大変なのはシャーシの一部にボディカラーが指定されている場合。マスキングに大変な苦労と時間が必要です。
そんな時は…
はい、そうですね。真っ黒に塗ってしまえばいいんです。
- ガイア サーフェイサー エヴォ ブラック
ええ指示通りではありませんが、カーモデルが完成したら台座に固定することも多いですし、ひっくり返して裏側を鑑賞することもあまりないです。もうあまりに大変なら黒く塗ってしまいましょう。
実際のクルマもシャーシブラックなどの塗装で真っ黒にされることは多いですからモデラーのプライドなんて投げ捨ててしまいましょう(笑)
塗装色は黒サフがおすすめです。艶消し黒よりツヤがあり、セミグロスブラックよりツヤがない絶妙な色なのでスケールモデルの黒塗装にピッタリ。当ブログでも各所で大活躍です。もちろんトップコートも必要ありません。
ミッションなどを塗り分けよう
ここ最近のカーモデルは組み立て安さにも配慮してドライブシャフトやミッションと言ったパーツが別パーツになっていることもありますが(例えばこのキット)、今回のタミヤZ34のように少し古いキットはシャーシに駆動系が直接モールドされているものも多いです。
さすがにここを黒一色で塗分けるのもつまらないので、頑張って塗り分けてみましょう。
まずはマスキングから。ミッションケースとシャーシの境目、いわゆる塗り分けラインは細かく切ったマスキングテープで丁寧にマスクします。ようは塗分けラインだけしっかりマスキングできていればそれでOK。
外周部はテープをカットしたものをそのままぺたぺた貼って隙間から塗料が入らない程度に適当にマスキングしておけば大丈夫です。
塗り分けをする面積は小さくてエアブラシも絞りますので塗料が飛び散る範囲も小さいですから、そんなにシビアにマスキングしなくても問題なしというわけです。テープもたくさん使うともったいないのでケチっていきましょう。
- タミヤ フラットアルミ
細かいマスキングは時間が経つと浮きやすくなってくるのでマスキングができたらすぐに塗装しましょう。
上の写真を見てもらえば分かるようにうまく塗装すればこれくらいの範囲にしかミストが飛びませんので、今回の場合でもシャーシの半分もマスキングできていれば十分です。仮にマスクしていない部分に飛び散ってもその部分にだけ細吹きで黒を吹いて消してしまえばOKです。
続いてマフラーの耐熱パンの部分も塗り分けます。マスキングテープの端面はゴミや繊維物が付着していることが多いので、テープの端はナイフでカットしてから貼るとシャープに塗り分けられます。
というわけで塗り分け完了。
リアのドライブシャフト受けの部分もフラットアルミの指示ですが、ここはエナメルのフラットアルミで筆塗り仕上げにしました。
タミヤはラッカーとエナメルで同じ色をラインナップしてくれているので塗装しやすくて助かります。
黒とシルバーを塗り分けただけですがどうでしょう?結構見栄えが良くなったと思いませんか?
シルバー部分をリアルに仕上げてみよう
塗り分け箇所はそのままでも良いですが、ちょっとリアルに仕上げる方法をご紹介します。
タミヤのスミ入れ塗料ブラックをシルバーの部分にベタベタと塗り込んでいきます。
10分ほど乾かしたらエナメル溶剤を含ませた綿棒を使って塗りたくった塗料を拭き取っていきます。ポンポンと押し付けるように拭き取り、綿棒が汚れたらバンバン取り替えましょう。
拭き取りが完了しました。先ほどの塗分けただけの画像と比べて立体感が出たことが分かると思います。
この技法はウォッシングという戦車模型や飛行機模型ではとてもメジャーな手法なのですが、実車でのアルミブロックのパーツにはシミっぽいムラがあり、カーモデルで使ってもとてもリアルに仕上がります。
足回りパーツの塗装
細かいパーツも多いですが、塗り分けるだけでそこそこリアルになるので頑張って仕上げましょう。
ブレーキの塗装
- ディスクローター:クレオス スーパーアイアン
- ブレーキキャリパー:タミヤ メタリックグレイ
ディスクローターは多くのキットで通常のシルバー色を支持されることが多いですが、実車のディスクは黒ずんだ鉄色をしていることが多いです。そのため個人的にはスーパーアイアンなどのワントーン暗いシルバー色をおすすめしています。
ブレーキキャリパーは作られているキットの指示通りに塗ってもらえば良いですし、赤や黄色などの色で塗ってもカッコいいと思いますよ(マツダのディーラーではキャリパーの塗装オプションが存在している(笑))
足回りの塗装
- 黒部:ガイア サーフェイサー エヴォ ブラック
- 銀部:タミヤ フラットアルミ
基本キットの指示通りに塗り分けています。
Z34は量産市販車ですが、サスアームやナックル(アップライト)などにふんだんにアルミパーツが使われており、そこはアルミ色での塗装指示になっています。スペシャリティカーならではですね。
塗り分けはマスキングテープやマスキングゾルを用いてやっていますが、少々のはみ出しは筆塗りで修正してあげれば綺麗になりますよ。
これにて足回りのパーツは塗装完了。次ページからシャーシの組み立てに入っていきましょう。