前回の投稿でカウルの下処理が終わりました。
今回は塗装と仕上げを行いH2Rを完成まで進めましょう!
カウルの塗装
本製作記開始時の宣言通り、標準色のミラーコートマットスパークブラックには塗装しません。
プラモであんな塗装どうやればいいんだ(笑)。実車の手入れも結構気を遣うみたいですね。
パールホワイトにすることに
H2Rの画像を検索してきたら、トリックスターH2Rというホワイト色に塗装された車体を見つけました。
なかなかカッコよかったので塗装色はパールホワイトに決定!
本体塗装
成型色がメタリックブラックなのでまず白サフで塗りつぶします。
カウル裏面は最終的に黒色で塗り潰すので表面とカウルのフチから裏面の一部だけを白サフで染めておけばOKです。
白サフで下地を作ったらラプロスの#4000(紙ヤスリ2000番相当)などでゴミを取りつつ、表面を平滑に仕上げてから本塗装に入ります。
- 下地:ガイア サーフェイサー エヴォ ホワイト
- 塗装色:ガイア Exホワイト
- パールコート:ガイア Exクリアー + 雲母堂 AGパール
雲母堂のAGパールは一般的なホワイトパール塗料と違い、クリアーカラーにパール粉末を混ぜることで本当に素晴らしい質感と白さのパールクリアーを作ることができます。
が、2021年現在このパール紛がどこにも売っていないので、マネしてみたい方はタミヤのパールクリヤーなどを使って挑戦してみてください。(ラッカー塗料シリーズで発売されてエアブラシで使いやすくなりました)
塗り終えたパーツをチェックしてみましょう。
AGパールの粉末は同梱の取説に記載されているパールホワイト製作時に必要な分量(13杯くらい)を入れています。
ちょっと仮組してみました。白いH2Rもいいんじゃないですかね?
部分塗装
純正の黒カウルには塗り分けはありませんが、今回はトリックスターH2Rを少し真似てフロントカウルとフェンダーをパールグレーで塗装してみました。
- 下地色:ガイア ニュートラルグレー V
- パールコート:ガイア Exクリアー + 雲母堂 AGパール(ホワイトパールに使ったものと同じもの)
マスキングしてフロントカウルのダクト部とフェンダーの一部をニュートラルグレーVで塗装し、その後パール塗装で使ったレシピと同じAGパールクリアーを吹き付けます。
暗いニュートラルグレーVの色から一転、普通の塗装では出せない一風変わった色味になりますよ!
クリアーコートと研ぎ出し
塗装ができたら、Exクリアーを2倍希釈でトップコートします。
今回は似合わなそうだったので付属の緑ラインデカールは貼りませんでした。
- クリアーコート:ガイア Exクリアー
最初にエアブラシを離した状態でクリアーを粗目に吹き付ける砂吹き作業を2~3回繰り返してから1時間ほど間を開けて3コートほど本塗りのクリアー塗装をやります。
特にパールやメタリック系の塗料にいきなりクリアーを拭き付けると塗装色が溶けてしまい粒子が流れてまだら模様になったりしますので、必ず砂吹きを行ってください。
EXクリアーは乾燥が早いですが、僕の場合は乾燥機に入れた状態で48時間~72時間(2,3日)程度乾燥を取っています。
クリアーの乾燥時間は長ければ長いほどいいので、できる限り長時間乾燥時間を取るようにしましょう。
クリアー研ぎ出し
クリアーが十分に乾燥したら研ぎ出しを行い光沢面を作ります。
複雑な形状であるH2Rの研ぎ出しに紙やすりを使うと簡単にカドを出してしまいますから、ここはラプロス一択です。
#4000(ゆず肌除去)→#6000(中研ぎ)→#8000(仕上げ)
ラプロスは丸めて使えばよりカドが出にくくなります。
研ぎを入れると塗料の波打ち(ゆず肌)が良く分かるので、それがなくなるまでしっかり研いでいきます。
このゆず肌を除去する段階で塗装したクリアー層のほとんどを研ぎ除いてしまうので、クリアーは厚く吹いておきましょう。
研ぎ終えたらより細かい次の番手に移りますが、磨き材が表面に残っていると次の番手を使う意味がなくなるのでしっかりと水洗いで洗浄しましょう。
このように#6000、#8000と番手を上げて研ぎあげます。
ちなみにソリッドカラー(メタリックが入っていない塗料)に比べてパールカラーやメタリックカラーは磨き傷が目立たないので、それほどシビアに追い込んで磨かなくても大丈夫です。(実車のパールホワイトの傷が目立たないのと同じです)
ということでラプロスを使った磨き作業が完了しました。
キレイなパール面を作ることができましたが、最近のバイクはホント形状が複雑すぎて手間がかかりますね(笑)
裏打ち塗装
コンパウンドで仕上げる前にカウルの裏側を塗装します。
- 塗装色:タミヤ エナメル フラットブラック エアブラシ塗装
カウル裏の塗装派エナメルのフラットブラックをエアブラシで吹き付けるのが簡単です。
エナメルをエアブラシで吹く場合の希釈は塗料1に対して溶剤0.5程度とかなりねっちょりした状態でOKです。
カウルの裏側だけに塗りたいのでラッカー塗料なら表面をすべてマスキングをするべきところですが、エナメル塗料だと溶剤で簡単に拭き取れるのでマスキングはダクト部など大き目の開口部分だけでOKです。
自分はほとんどマスキングをしないので上の写真のように綿棒と溶剤で拭き取って仕上げています。
綿棒はケチらずガンガン使いましょう。溶剤はタミヤのエナメル溶剤で充分です。
拭き取った部分は少し汚れますが、次のコンパウンド作業でキレイになるのでご安心を(というかそんなに真剣に拭き取らなくてよいです)
研ぎ出し
続いてコンパウンドで研ぎ出して仕上げになります。
タミヤコンパウンド 細目
最近はひたすらハセガワのセラミックコンパウンドで研く手法を取っていますが(手間はかかるが傷が付きにくい)、この時はタミヤコンパウンドを使っていました。
タミヤコンパウンドは安くて使いやすいので初心者さんにもおすすめです。
ちなみにタミヤからは粗目のコンパウンドも発売されていますが、ラプロスのほうが粒子が細かいので使う必要はありません。
タミヤのコンパウンドクロスを使って磨き上げていきます。内から外に磨いていくとカドが出にくいです。
タミヤコンパウンド 仕上げ目
続いて仕上げ目。
コンパウンドの番手を上げる時は必ずパーツを洗浄して先のコンパウンドを落としておきましょう。
仕上げ目も専用のタミヤクロスで磨き上げ。
クロスが入らない場所は綿棒にコンパウンド付けて磨きましょう。
ハセガワ セラミックコンパウンド
最後にセラミックコンパウンドを入れます。セラミックコンパウンドは外せません!
なんかもう画像変わりませんね(笑)特にパールホワイトは磨いた結果が写真で伝わりにくいので…。
けれども最初は梨地だった表面が平滑になり、映り込む照明の円がキレイになっています。
研ぎ出し完了
カドを出すことなくキレイに研ぎ終えることができました!
コンパウンド作業はどのくらい時間をかけているか?と良く聞かれますが、このくらいだと大体4~5時間程度です。
急いで磨くよりもじっくり時間をかけて丁寧に作業するのが一番なので焦らず作業しましょう。
小物の塗装
カウルに組み込むランプ類や燃料リッドなどの小物部材を塗っていきます。
- シート:ガイア ニュートラルグレー V → フラットベースあらめでコート
- フューエルキャップ:ガイア サーフェイサーエヴォ ブラック、クレオス スーパーチタン
- インナーカウル:ガイア サーフェイサーエヴォ ブラック
- テールランプ:ガイア サーフェイサーエヴォ ブラック、ガイア クリアーレッド
大したものは残っていませんがテールランプとフューエルキャップは地味にマスキングが必要でめんどくさい…最後まで頑張って。
シートは素材感を出すためにニュートラルグレーVで塗装したあとフラットベースあらめを吹きました。梨地っぽさが生地感を生み出し良い感じです。
最終組み立て
塗装した部材を組み立てていきます。接着はWAVEの2液エポキシとWAVE瞬間接着剤(低粘速硬)を使用しました。
タンクとテールカウル
黙々と組むのみ(笑)
タンクトップに注意書きのデカールがありますが、ここは厚みがあったほうがリアルなのであえて研ぎ出しはしせず貼りっぱなしにしました。
インレットマークは取説の貼り方をよく読んで貼りましょう。もし貼り方が分からない方はこちらの記事に詳しい貼り方を書いていますので参考にしてみてください。
タンクサイドのカバー
磨き上げた部品にリベットを打ち込みます。
リベットはアドラーズネストのリベットヘッドSを使用。
サイドカウル
サイドカウルもリベットを打ちました。
大きめのリベットはアドラーズネストのLLを使用しました。
高いパーツですが、ガンプラに使うメタルパーツより安いから…(´;ω;`)
シートカウル
塗装したシートを接着するのみ。
フロントカウル
スクリーンは裏からセミグロスブラックを塗装。付属のデカールを貼るよりキレイに仕上がります。
リベットはアドラーズネストのSです。
これにて完成!
最後に各カウルにモデリングワックスをかけて組み上げます!
この瞬間を写真に収めるのがもう最高に楽しい。
完成レビューはこちら!
ということで次回は完成レビュー!
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