前回の投稿ではガールの装飾品や魔術の呪文書、スタンドなどの小物を塗装しました。
これにてブラックマジシャンガールの基本塗装は完了になりますので、今回はそれらのパーツに仕上げを施し完成状態へ組み立てていこうと思います。
美少女プラモを魅力たっぷりに組み立てるには意外とノウハウがありますので、今回はその辺もお伝えできればなぁと思います。
顔/表情パーツの仕上げ
まずは顔パーツを仕上げていきましょう。この作業の良し悪しで完成度の8割が決まってしまいますよ!
瞳デカール貼り
僕は顔パーツも塗装する派なので元々タンポ印刷されている瞳を剥がしてしまっています。まずは瞳デカールを貼っていきましょう。
本体塗装編で顔パーツの塗装後に光沢クリアーを塗っています。光沢トップコートはデカールの密着性を高めるのでおすすめです。
瞳デカールを貼るときのコツは必ず表情パーツを頭部パーツに取り付け、髪型パーツも取り付けた状態で位置決めすることです。
顔パーツだけで瞳デカールの位置を決めてしまうと、髪型パーツを付けた時に変に瞳が隠れたり目線がそろっていなかったりとおかしなことになりがちです。
瞳の印刷を剥がす前に表情パーツを組み込んで好みの角度で写真を撮っておくと、デカールを貼るときの参考にしやすいです。取説にはすべての顔パーツをはめ込んだ状態も載せてあるのでそれを参考にしてもいいですね。
ということでデカールが貼れました。気軽に書いてますが僕は瞳デカールの位置決めが苦手で1個30分くらい悩んでいることもあります。
あまりデカールを動かしているとノリが流れて定着性が落ちてしまうので、位置決め後に20分ほど乾燥させたら瞳デカールにマークソフターを塗布してすぐに拭き取りより密着するように対策しています。
この時ノリが流れて浮いてしまっている場合は、浮いている(白化している)箇所をナイフの先で突き、小さな穴を開けてソフターを流し込めば綺麗に密着してくれます。光沢コートをしているととてもきれいに馴染ませられますよ。
マークソフターはどこでも買えるクレオスの緑瓶を使用していますが、瞳デカールの水抜きは筆と下記のガイアフィニッシュマスターを使っています。
フィニッシュマスターは綿棒のような糸くずやケバがでないので、デカールを押さえても繊維が引っかかって瞳デカールが動いてしまったなんてトラブルも激減しますよ。
口を塗装する
- 笑顔のライン:タミヤ エナメル フラットアース スミ入れ
- 口内:タミヤ エナメル レッド + ピンク 筆塗り
お口の塗装はエナメル塗料を使います。理由ははみ出したり失敗したりしても溶剤で拭き取ってやり直せるから。
この拭き取り作業も塗装面が光沢コートされていると非常にやりやすいです。
口を書くのにはいつもエナメルのフラットアース、口内を書く場合はエナメルのレッドとピンクを混ぜて調色したものを使っています。
特にエナメルのピンクは非常に鮮やかな色で美少女プラモにぴったり。ガールモデラーは一本持ってくと便利ですよ。
お口の塗装は繊細な作業が必要とされるので、タミヤのモデリングブラシ PRO II の面相筆など良いものを使いましょう。最近のAmazonでは30%引きで買えるので僕はまとめて買っています⇓。
はみ出したエナメル塗料の拭き取りにはエナメル溶剤と先ほども紹介したガイアのフィニッシュマスターを使っています。これホント便利です。
瞳デカールの段差消し
- トップコート:ガイア Exクリアー
瞳デカールはそのままだと段差が残るので研ぎ出します。
1.デカールを貼ったら半日~1日自然乾燥させ、Exクリアーを砂吹きから初めてたっぷり3回ほど厚吹きします。
2.1日乾燥させたらラプロスの#4000か#6000を使ってデカールの段差を削って消します。最後にラプロス#8000まで入れて仕上げれば完璧。
クリアーコートの段階でデカールの段差がボケるくらいにクリアーを吹いておけば研ぎ出しはかなり楽になります。
デカールの研ぎ出しはオートモデラーには必須のテクニックですが、他ジャンルのモデラーにはあまり馴染みがないと思います。基本はオートモデルのやり方と変わらないので、詳しい方法が知りたい方は下記2記事を読んでみてくださいね。
最近知りましたが、ガールメインのモデラーでも瞳デカールを貼ったり研ぎ出しまでして仕上げる人はかなり少ないらしいです。顔が仕上げられるようになると表現の幅がグッと広がるのでぜひ挑戦してみてください!
トップコート
- トップコート:クレオス スーパースムースクリアー
つや消しコートをしてお肌の色を整えます。艶消しを吹くとグッと表情と肌の質感が増すのが面白いですね。
いつも光沢コートされた顔パーツを見て「これで可愛くなるんかいな…」とか思っていますが、つや消しコートをした瞬間可愛くなるのでお化粧ってすごいなと思う日々ですw
ウェザリングマスターで仕上げ
塗装し終えた表情パーツを組み込んでみました。
お肌のパーツはグラデしているのでこのままでも十分な感じもしますが、ブラックマジシャンガールは帽子が大きく影が出やすいので、もうちょっとお化粧をしてあげようと思います。
タミヤのウェザリングマスターHの3色を使って髪の影になる部分や輪郭のエッジ、頬の赤味を書き込みました。
表情に陰影や血色が付与されることでより生き生きとした表情が可能です(BMGはモンスターだから血色が良いのが正解なのかは知りませんがw)。
作業前後を比較してみると、ウェザリングマスターを入れた方がほんのり赤みがついて生命感がより高いように感じませんか?
ウェザリングマスターは結構しっかりとした陰影がつけられ、これはグラデーション塗装で出すのは中々難しいです。反面塗装のような繊細なグラデーションを付けるのは苦手なので両者をうまく使い分けると表情豊かなガールを作ることができますよ。
ウェザリングマスターはGとHがフィギュア向けになっていますが、美少女プラモにはとりあえずHがおすすめ。最初はHに入っている「ピーチ」を使ってみましょう。グッと表情が高められます。
失敗したら水を浸けた綿棒や筆で拭き取ってあげれば何度でもやり直せます。
顔パーツは奥が深いです…
これにて顔パーツの製作は完了!取り付けた状態は完成のお楽しみということで…。
引き続き胴体などの仕上げに入っていきましょう!次ページに続きます!