前回の記事でフレームを仕上げエンジンを搭載しました。
バイク模型が楽しいのはまだまだこれから!
今回はリア周りのキモであるスイングアームを作っていきます!
スイングアームの製作
スイングアームの組み立て、改造
組み立ては3パーツを合わせるだけなので難しいことはありません。
面白いのがパーツ分割。
上の写真のスイングアームの上端にゲートがありますが、その部分に走っているパーティングラインの形状が実車の溶接肉盛りと同じにしてあるのです。
これが実車のスイングアーム。キットでは抜きの都合で溶接肉盛りが再現できないのでその代わりにパーティングラインを這わせてあるんですね。
タミヤの取材とこだわりに泣けてきますね…
せっかくなのでそのパーティングラインを参考に伸ばしランナーを使って溶接ビードを再現してあげました。
実車を参考に太めの肉盛りにしています。
裏側もパーティングラインに沿って肉盛り。
ライターで炙った伸ばしランナーを0.5mm程度まで細くし、タミヤの速乾流し込み接着剤で位置決めしながら固定します。
位置が決まれば伸ばしランナーの上にツールウォッシュや流し込み接着剤を筆塗りしてランナーを柔らかくした後、調色スティックや竹串で潰して仕上げれば簡単に溶接っぽく仕上がります。
潰すときに「ジジジ…」とつぶやきながらやると雰囲気2倍虚しさ3倍になるのでぜひお試しをw
スイングアームの裏側は埋める人が多いですが、複雑な形状でキレイに仕上げるのが難しい割に完成してもあまり見えないので今回はスルー。
R1Mのロゴが見える部分にまたがって合わせ目が出るのでしっかり処理。
ついでにスイングアームとフェンダーにあるブレーキホースのクリップを真鍮線とプラ材で再現しておきました。
スイングアームの塗装
塗装も実車を参考にこだわって仕上げましょう!
- 本体:下地 ガイア サーフェイサー エヴォ ホワイト → ガイア Exシルバー
- 本体の溶接痕からフレーム側:本体塗装後にスーパースムースクリアーで艶消しコート
- 本体の溶接痕からアーム先端まで:本体塗装後Exクリアーでコートし、乾燥後にコンパウンドでポリッシュ
- チェーンアジャスターとボルト:エナメルチタンシルバーとクロームシルバー筆塗り
- スイングアームのホースクリップ:エナメルフラットブラック筆塗り
実車のスイングアームは溶接痕を境目にアーム先端までは磨きのポリッシュが入っていて、溶接痕からフレーム側は磨きなしとなっています。
そのためアーム先端側はExクリアーでコートした後コンパウンドでポリッシュしてツヤツヤに仕上げ、根本側はつや消しクリアーで仕上げてみました。
コンパウンドはスジボリ堂の液体コンパウンドの粗目を使用。実車のスイングアームもヘアラインが残るくらいの粗目の磨きでフィニッシュしてあるのでそんなにピカピカにしなくてOKです。
角度を変えて仕上げの違いが分かりやすくなるよう撮ってみました。
仕上げを変えることでグっと雰囲気が出た気がします!
チェーンアジャスターもしっかり色味を変えることで、1パーツだった部品がまるで複数のパーツで構成されているように見えます。
塗装だけでここまで見た目や質感が変えれられるので、実車資料をよく見て色々試してみてくださいね。
フェンダー、チェーンガードの塗装
リアフェンダーとチェーンガードは合わせ目をしっかり処理して塗装。
- 本体:ガイア ジャーマングレー → クレオス スーパースムースクリアー コート
- ボルトヘッド:タミヤ エナメルクロームシルバー 筆塗り
タミヤのキットの黒はだいたいセミグロスブラックかつや消しブラックの指示ですが、これらのパーツには珍しくNATOブラックが指示されています。
これらは樹脂パーツなので金属製のフレームと色味を変えて質感の違いを表現しようという訳ですね。うーんタミヤのこだわりがすごい。
今回はNATOブラックは持っていないので、ガイアのジャーマングレーで代用しました。ガイアのジャーマングレーはタミヤやクレオスと違いかなり黒みと緑みの強い色となっていますので、樹脂感のある黒の再現にもぴったりです。
まぁ後々実車資料見ているとフレーム(金属)とフェンダー(樹脂)の色味はほとんど同じにしか見えなかったので、どちらも黒サフなど良い色味とツヤのあるブラックで揃えてしまっても良いかと思いましたが(笑)
チェーンの塗装
製作記第一回目でコマの間を地道に彫ったチェーンをようやく塗装(笑)
- 下地:ガイア セミグロスブラック(全体に塗装)
- スプロケット:クレオス スーパーチタン
- チェーン本体:タミヤ ラッカー メタリックグレイ
- スプロケット固定ボルト:タミヤ エナメル クロームシルバー 筆塗り
説明書ではスプロケはシルバーでの塗装となっていますが、実車の見た目は黄色味がかったシルバーなのでチタンシルバーに変更しました。
スプロケットを固定するボルトはクロームシルバーでちまちまと筆塗り。
スプロケット中央部はエナメルのセミグロスブラックをエアブラシで拭き、綿棒と溶剤ではみ出た部分をふき取ると簡単に塗り分けできます。
拭き取る時にスプロケット周辺にブラックを塗り広げるように拭き取っていくと、ウォッシング効果でスプロケの油汚れが再現できでリアル感もアップしますよ!一石二鳥!
チェーンはタミヤのメタリックグレイのラッカー版。
タミヤのラッカーシリーズで既存のアクリルやエナメルと同じ名称のものはほぼ同じ色味で調色されているので、かなりスケールモデルが作りやすくなりました。
特にオートモデラーにはフラットアルミとメタリックグレイは一押しの塗料です。
塗装後はチェーンのコマ間やスプロケとの境目にタミヤのスミ入れブラックでこってりスミイレしてあげるとチェーンの油分や汚れ感が再現できますよ!
スイングアーム周辺のパーツがそろいました
バイク模型はこうやって作ったパーツを綺麗に揃えて写真を撮るのも楽しみです(笑)
早速パーツを組み込んでいきましょう。
スイングアームの仕上げ
まずはスイングアームを仕上げます。といっても接着して組み立てるだけ。
できました!素材や仕上げを意識して塗り分けやツヤ感の調整をしただけですが、雰囲気バッチリ出ていませんかね?
実車の左側の画像です!仕上がりはいかかでしょうか?
↑キットを組み立てたものの右側の画像です!
実車の右側の画像です!
いやもうこの質感は実写と同じと言って差し支えないハズ!
手前味噌ではありますが、ブログで見る分には実車と区別がつかないレベルの質感まで仕上がりました!
これは後々の組み立てが楽しみです。
しかしこのキット、これまで大きな形状修正や改造は行っておりませんがキットのままでも再現度は素晴らしく高いですね。
以前発売されたホビージャパンエクストラでYZF-R1Mの特集が組まれていましたが、誌面を読む限り今回はヤマハとタミヤでかなり入念な情報交換や資料提供があったようです。
実際組んでいて分かりますが、以前発売されたH2Rやパニガーレよりパーツ形状の再現度や情報量が高いように感じます。
どちらもブログで製作レビューしていますので読んでみてください。
良いキットは組んでいても色々気持ちいいですね~。
次回はホイールとリア回りの組み立て
次回もHowtoたっぷり。ホイールやリアブレーキなどを仕上げます!
製作レビュー記事一覧はこちら
この記事から各製作記事にアクセスできます。
今回作っているキットはこちら!
完成品も販売されてます!